乗り物159 在来線のはなしvol24~京急電鉄に異変?~

5月12日 火曜日 乗り物159

 

こんばんは。

 

ここ最近、にわかに「誤解」という言葉がブームになっていますね。わたしの理解では、「誤解」というのは、自分(たち)は正しいが、相手が間違った受け止めをしているという意味だと思います。つまり、あくまで受け手が間違ったのだと言いたいようですね。仮に100歩譲ってそうだとしても、あれだけ多くの国民やメディアが「誤解」していたなら、重大な「誤解」は直ちに訂正するか、「誤解」されないような発信をすべき立場だと思うのですが、ご自分の発信力に自信がおありなのでしょうね。

そしてまた「誤解」を解きながら「真摯に」説明したいという方が登場しながら、あっという間に押し切る様相、「誤解」「真摯」の言葉の意味をわたしは知らずに過ごしてきたようで、なんだか無力感に苛まれている今日この頃です。

 

このブログでは、定期的に在来線の人身事故について触れています。鉄道利用者として見たとき、わたしが鉄道会社に求めるのは、安全かつ定時の運行が最優先です。

人身事故はその大きなネックとなるため、鉄道各社には安全策を講じて欲しいと思っています。年別・路線別の人身事故発生件数を見ていると、だいたい上位には似た顔ぶれが並びます。しかし2020年、異変が起きています。現在、2020年で人身事故最多の路線は、京急電鉄です。データの確認できる2010年以降で、京急電鉄ワースト10入りしたのは2017年の1度のみ、その2017年の年間発生件数が29件ですが、2020年は3月までの四半期で既に11件発生しており、このペースで発生すれば年間44件となります。

試しに、通勤で京急電鉄を利用する同僚に聞くと、やはり「頻繁に発生している」印象だとのこと。特に3月は6件発生と多発しているため、余計そう感じることでしょう。

f:id:Masa_S:20200405085554j:plain

 

11件の事故は、いずれも駅構内で発生した事故であり、発生したどの駅にもホームドアの設置はありません京急電鉄では、羽田空港国際線ターミナル駅羽田空港国内線ターミナル駅京急蒲田駅横浜駅上大岡駅で設置済。2020年度末までに京急川崎駅、2021年度末までに平和島駅京急鶴見駅仲木戸駅日ノ出町駅追浜駅汐入駅で設置完了予定としています)国土交通省整備方針では、1日平均10万人超が利用する駅からの設置としていますが、11件の発生駅はいずれもこれに該当せず、今後設置予定駅が1件あるのみです。以前、東武東上線の人身事故でも書きましたが、(わたしは考えたことが無いので分からないものの)仮に自殺志願者による事故ならば、速達性の高い列車が通過する駅=(一般的に)利用者が少ない駅で、通過列車に飛び込む方が、望む結果を実現できる可能性が高いでしょう。ホーム上の混雑により電車と接触しやすい大きな駅も大切ですが、自殺志願者が求めやすい駅(高速で通過する列車が多く、見通しの悪い場所等)こそ、ホームドア設置対象として整備すべきだと思います。

 

また、当事者詳細が判明している5件の事故を見ると、若い人が多い点も懸念材料です。82歳女性、34歳男性、27歳男性、43歳男性、28歳男性と、20代~40代が4件を占めています。いずれも駅近くに居住しているとのことですから、沿線住民の生活が今年に入って変化しているのではないかと、要らぬ危惧も抱いてしまいます。

 

京急電鉄では昨年9月5日、トラックと電車の大きな衝突脱線事故も発生しました。その際、踏切内の危険察知による列車の自動停止についても、他社との違いが指摘されていました。もちろん、京急電鉄が事故発生を望んでいるはずも無いのは分かりますが、駅構内、駅間での事故は可能な限り回避して欲しいところです。あってはならないことですが、新型コロナウィルスによる財政状況次第では、人身事故発生件数が増える可能性もあります。冒頭にも書きましたが、鉄道会社の最大の役割は、安全に、そして正確な輸送だと思いますから、ホームドア設置など、可能な限りの回避策を講じて欲しいと願うのです。2020年の路線別人身事故を見て、京急電鉄の発生件数が気になりました。

 

ちなみに、京急電鉄と同じ、神奈川県と東京都を結ぶ東急電鉄では、他の関東私鉄に先駆けて全駅でのホームドア設置を終えており、成果を上げているようです。

人身事故が激減、東急の「全駅」ホームドア戦略 | 通勤電車 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

今日の「乗り物」でした。