乗り物164 在来線のはなしvol25~THライナー~

6月16日 火曜日 乗り物164

 

こんばんは。

 

「在来線のはなし」は5月12日以来、約1か月ぶりとなります。

今回は、6月6日に登場した東武伊勢崎線東京メトロ日比谷線を直通する「THライナー」を取り上げます。名称の「TH」は、東武線と日比谷線頭文字、そして東京都心とホームを結ぶという意味があるそうです。言いづらい気もしますが、慣れるでしょう。

 

 

さて、先日、茅場町~銀座で日比谷線に乗車した際、昼間の一般車両として「THライナー」用の70090系車両が来ました。乗車時間は短かったのですが、シート座り心地は良かったです。同じ東武鉄道で、通勤ライナーの先輩でもある、東上線TJライナーのシートは、座面が薄くて硬い印象だっただけに、予想外でした。

 

さて、「THライナー」は埼玉県北東部の久喜駅と、都心の恵比寿駅(下りは霞ケ関駅)を結んでいます。この列車は、なかなか面白い列車だと思います。

まずは停車駅です。

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一番の特徴は、主要駅の一つである北千住駅通過することです。乗務員交替のための運転停車はありますが、乗客は乗降できません。主要駅通過と聞いて真っ先に思い出すのが、西武池袋線東京メトロ有楽町線を結ぶS-TRAINです。都内屈指のターミナル・池袋駅を通過するというインパクトは相当なものでした。今回の「THライナー」も同様で、北千住駅にお越しの方は、東武鉄道の他の列車をお使いください”という意味でしょう。久喜や春日部と都心の銀座や霞ヶ関・六本木・恵比寿などを往来する方を狙った列車であることがよく分かります。

しかし、西武鉄道ほど割り切らないところに、東武鉄道手堅い社風も感じ取れます。前述の「S-TRAIN」は、メトロ線内は「飯田橋」「有楽町」「豊洲」にしか停まりませんが、「THライナー」は、都内東部の主要駅「上野」「秋葉原」はもちろん、乗換のある「茅場町」などをこまめに停まります。

 

ところで、久喜駅JR宇都宮線の駅でもあります。たとえば久喜~上野を移動する場合は、JR宇都宮線東武伊勢崎線・メトロ日比谷線競合することになります。

普通列車で言えば、本数所要時間ではJR宇都宮線が優位、運賃では東武・メトロ経由が優位です。利用者がどちらに重きを置くがですが、毎日通勤する方であれば、本数が多く所要時間が短いJR宇都宮線魅力的に映ることでしょう。

しかし、今後の社会状況の変化で、たとえば景気が冷え込んで節約志向が強まったり、テレワークの普及で通勤交通費支給が常識では無くなったりすると、東武・メトロ連合の魅力が高まります。なぜなら、本数ではJR宇都宮線に及ばないですが、運賃では100円弱安く済み、所要時間は10分程度の違いですから、慣れれば苦にならない範囲です。

片道でジュース1本分程度の差とは言え、塵も積もれば・・・です。

 

これが「THライナー」とJR宇都宮線グリーン車の比較になるとどうでしょうか。「THライナー」の本数は圧倒的に劣りますが、JR宇都宮線グリーン車には無い「着席保証」があり、座席にはカップホルダーコンセントも備えており、車内では「TOBU FREE Wi-Fiも使えるなど、サービス面では「THライナー」が有利です。それでいて(依然としてJR宇都宮線の方が早いですが)所要時間は7分ほどに縮まりますし、座席指定料金(THライナー)はグリーン料金(JR宇都宮線)より100円安い設定です。

トータルで約200円安い「THライナー」は、大きな魅力になると思います。

 

こうして、利用客の選択肢が増えることは嬉しいですね。

今後の「THライナー」の伸び率、注目したいと思います。