月曜ア・ラ・カルト18 (時事の戯言68)偶像と実像

6月1日 月曜日 月曜ア・ラ・カルト18

 

こんばんは。

 

緊急事態宣言が5月25日に解除されましたが、月替わりということもあり、なんだか気分一新という気がします。しかしわたしの働き方は5月までと変わらず、基本的には在宅で、週に一度は時差出勤でオフィスに出向くこととなりました。濃厚接触者特定の観点から、公私問わず人と会う際には事前申請許可が必要となり、人と面談することの多い仕事をしている身としては、気軽に色々な方とお会いできない不自由さに困惑する部分もありますが、今しばらくは致し方ないとも思います。

 

さて、本日の「月曜ア・ラ・カルト」は「時事の戯言」です。

今、ジャニーズ事務所のある男性アイドル素行がネットニュースで取り上げられています。概要としては、このコロナ禍自粛生活を求められ、事務所挙げて自粛を呼び掛けている中で、都内のラウンジなどで飲み会に参加していたというものです。報道されているのは2度ですが、1度目の行為に対しては、事務所のチャリティープロジェクトのユニットメンバーからの除外、しかしその処分後に2度目があったため、無期限での活動停止処分が下されました。これに対し本人は「店が開いて無ければ行かなかった」「俺はコロナの抗体を持っているから大丈夫」などと語ったというウワサですから、事実ならば、社会の現状、事務所の方針、自身の立場を理解していないと言わざるを得ず、擁護の余地もほぼ無いと思います。最悪、事務所退所という報道もありますから、今後どのような流れになるのか分かりません。

 

 

コレは前置きで、その件について書きたいわけでは無く、別次元の話です。

今日のテーマは、”アイドル業は難しいと思う”ということです。かつて、小泉今日子さんのなんてったってアイドルという曲が流行りました。”アイドルはやめられない”というフレーズが印象的でしたが、歌詞によれば、それは”いつもみんなにキャーキャー言われ続けたい”からやめられない、当時はそれで良かったのだと思います。しかし、時代が変わり、2つズレが、アイドルでいることを難しくしている気がします。

 

1つは高齢化です。

たとえばジャニーズ事務所を見ても、40代や50代の人がたくさんいます。

さすがに彼らを「アイドル」と言うには無理がある気がします。かつては20代限界な感じがありましたが、今回話題になっている彼は既に30代で、見た目も若いです。このあたりで、コアなファンと、単なる一般人の認識にズレが出る気がします。追い続けるファンにとっては「アイドル」ですが、今回のニュースへのコメントを見ると、多くの一般人は「いい年した男が」「30代にもなって」という認識、つまり「アイドル」として見ていないわけです。年齢相応の言動が伴わないことに、”いつまでアイドル気分なんだよ”というところでしょうか。引退解散という節目があれば「アイドル」を卒業できるのでしょうが、節目が無いまま、ファンも減って世間が「アイドル」と見なくなった年齢でも、歌番組などは「人気アイドルグループ」と呼び、彼らが「アイドル」であることをご丁寧に思い出させてくれます。本当にそれが嬉しいのか疑問ですが。

かつてのアイドルが「やめられない」のは「やめたくない」でしょうが、今は「やめたくてもやめられない」に見えて仕方ありません。

 

もう1つは活動の多様化です。

ジャニーズアイドルで言えば、かつては歌って踊れるカッコいい男子であれば十分でした。わたしが子どもの頃に大人気だった光GENJIまでは、その路線でしたね。

しかし、その絶大な人気の陰に隠れたSMAPが、バラエティや俳優司会業という別の分野に進出して成功したことで、潮目が変わりました。アイドルのハードルが上がり、業界から求められることも増えた気がします。今では、小説家や舞台役者、高学歴を売りにした報道番組の司会者やコメンテーターなど、さらに活躍の場を広げていますね。

ところが気の毒なのは、”アイドルにしては””アイドルのくせに”という感想がつきまといます。例えば、今回の彼は歌が上手だと言われますが(わたしはあまり好きな歌い方ではないのですが)”アイドルなのに上手い”と言われ、サッカー番組でナビゲーターをすれば”アイドルのくせに専門家ぶるな”と言われる。報道番組などさらに顕著で、”アイドルのくせにニュースを読むな””アイドルのコメントなんか聞きたくない”という、かなり強めの拒否反応を、しばしば目にします。業界が求めるハードルは上がり、懸命に応じているのに、世間の「アイドル」の立ち位置は低いので、やや見下して評価されます。このあたりのジレンマは、アイドル自身の悩みにもなる気がします。

その冷ややかな意見の背景には、基本的に人間の憧れ嫉妬があるのではないでしょうか。キラキラしたスター性と並外れた見た目には、一般人は憧れます。自分には到底及ばないものを、「偶像」としての「アイドル」に見出して憧れるのです。

しかし、それが学歴や歌唱力や文才など、一般人が勝っていると思いたい分野に侵食されると、”天が二物以上与えている”ことへの嫉妬に変わり、”アイドルのくせに”という表現をして、溜飲が下がるのだと思います。少なくとも、一般的に見た学歴が高いことを売りにすると、まずマイナスに作用している気がしますね。まだ、低学歴の方が、何かをしていても、一生懸命努力している微笑ましさに救われます。

 

今回の問題、彼が今後、「アイドル」に見切りをつけるのかは知りませんが、彼の行為は問題視されて然るべきだと思いますし、事務所の処分も妥当だと思います。

但し、コメント欄を見るにつけ、それとは別次元で、アイドルの難しさを感じます。

 

ちなみに今、ジャニーズ事務所ではKing&Princeに注目しています。いいですね~、ルックスはいかにもアイドルの王道で、歌も上手です。光GENJIまでのアイドルのようなキラキラ感があります。学歴は高いとは言えませんが、どの番組に出ても一生懸命で、裏表も無く良い人そうですし、ポンコツ(表現は悪いですが、敢えて好感を持って)なところも垣間見れて、久々に楽しみなグループだと思います。新時代のアイドル像をどのように切り開くのか、彼らの今後に期待しています。