マニアな小ネタの世界140 ビックリマン独り言vol24~ウワサ~

3月6日 金曜日 マニアな小ネタの世界140

 

こんばんは。

凝りもせず、立て続けに「ビックリマン独り言」を書いておりますこと、ご容赦ください。今夜はヘッドシールの裏面に書かれたウワサについてです。

 

ヘッドシールの裏面は、次のような要素で構成されています。

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①キャラクターの名前

②キャラクターの設定・説明

③挿絵

④ウワサ

①~③が、そのシールのキャラクターについて書かれている(描かれている)のに対し、④はウワサだけあって、子どもの想像力に働きかける内容となっています。

このウワサが面白いので、いくつか見て行きたいと思います。

 

■ 最初は無意味なウワサだった

このウワサ、始まった頃は、本当に井戸端会議で語られるようなウワサで、奥深さは一切ありませんでした。第1弾のスーパーゼウスでは、「大金の前では見逃す事もあったとかヨ!!」とだけ書かれており、全能の神であるゼウスが大金には弱いという、マヌケな一面を持つことが紹介されているだけです。ついでに、この「ヨ」をカタカナにするあたり、昭和を感じますね。続く第2弾のシャーマンカーンでは、「ゼウスとの仲が最近うまくいってないとか」とウワサされています。第3弾で判明する下心テクター事件を暗示する(スーパーデビルに心を操られそうになったカーンが、ゼウスと仲違いする)ものかと思いきや、ビックリマンの父である反後氏は、違う意図を語っています。

全能の神であるスーパーゼウスと、全情の神シャーマンカーンは対等な関係であることを子どもに伝えたかったと語っています(コロコロオンラインの「伝説シール誕生秘話第7回」)。上下関係ではなく、対等だからこそ起こる仲違いを示唆したのですね。

悪魔vs天使シリーズが、その名のとおり悪魔と天使の戦いというストーリーになるのは第3弾からです。それまではロッテ自身も売れるかどうか疑心暗鬼の状況で、壮大なストーリーを展開するに至っていないので、単なるウワサに終始していたのでした。

その意味で、第1弾や第2弾のウワサが重みを持たないのは当然のことなのですね。

 

■ 敵と味方で使い分ける

ウワサには必ず、〇〇界のウワサというカタチで、ウワサしている主体がどの世界に住むのかを示しています。「天使界のウワサ」「悪魔界のウワサ」という具合です。

これも初期の頃を見ると面白いです。

第1弾     悪魔界のウワサ 「大金の前では見逃す事もあったとかヨ!!」

第2弾     悪魔界のウワサ 「ゼウスとの仲が最近うまくいってないとか」

第3弾(偽 神)天使界のウワサ 「カーンと密会するデビルを目撃したとか!?」

第3弾(阿修羅)悪魔界のウワサ 「デビルさまを聖域界でおみかけしたとか!?」

第4弾(幼 少)悪魔界のウワサ 「次界へ舞い上がる姿を見た者は石になるとか」

第4弾(武 装)悪魔界のウワサ 「悪和合球から次界超魔神身が誕生されたとか」

なぜか悪魔界目線のウワサが多いのですが、下線を引いたように、天魔界を統治するスーパーデビルには「デビルさま」敬称が付されています。悪魔界に住む悪魔たちは、きちんとスーパーデビルを敬っているのです。大金に弱いスーパーゼウス小馬鹿にしたり、シャーマンカーンのウワサで「ゼウス」呼び捨てているのとは大違いですね。

第4弾ヘッド・聖フェニックスの武装型では「次界超魔神身が誕生された」と、これまた新たな悪魔界のスター(サタンマリア)誕生を、きちんと敬語でウワサしています。

この使い分けは、第5弾以降は見られないのですが、悪魔たちは自分たちのボスに対し、きちんと忠誠を誓っていることが読み取れて、クスッと笑ってしまいます。

 

■ なぜウワサは悪魔界・天使界なのか

先程、第1弾~第4弾ヘッドのウワサを抜粋しましたが、いずれも「悪魔界」「天使界」と表記されています。しかし、ビックリマンのストーリーでは、悪魔が住む「天魔界」、天使が住む「天聖界」、お守が住む「天地球」という表現が広く知られています。なぜウワサでは、「悪魔界」「天使界」を使うのでしょうか。

ビックリマンのストーリーは、第3弾で悪魔ヘッドが誕生し、第4弾と第5弾で聖魔の新世代ヒーローが次界争奪を繰り広げることで急速に発展しました。逆に言えば、それまではストーリー性は無く、なんとなく悪魔と天使という善悪対立単純構造だったのです。ストーリーが加わる中で、かつて一つの世界だった聖魔が仲違いして「天魔界」と「天聖界」に分裂し・・・という具体的な名称や設定が、後付けでできたのです。

かたや、シール自体はそうしたストーリー以前の第1弾からウワサを書いていますので、その時点では「天魔界」「天聖界」という言葉概念も無かったのでしょう。

しかし、一度始めた以上、急に表記を変更するのも不自然なので、ウワサ欄では「悪魔界」「天使界」というカタチを継続した、コレがわたしの推測です。

 

■ ウワサの主が特別なシール

ヘッドシールの下に書かれるウワサは、第15弾で終了します。

その多くが、悪魔界または天使界のウワサなのですが、ウワサしている主体が、悪魔界でも天使界でもないシールが2種類存在します。

第14弾 聖神ナディア 聖魔界のウワサ「次なるミラク聖神パシーで大聖合が開始?!」

第15弾 黎元老守   お守り界のウワサ「古より昇殿守理力を備えた表象が瞬動開始!?」

聖神ナディアは、表層界(天聖界や天魔界、天地球)を治めるべく、双子のゼウススーパーゼウスとブラックゼウス)を生み出した、超越した存在であるわけで、その意味では聖魔界のウワサというのは頷けます。ただ、聖魔界という表現は、「天聖界」「天魔界」あっての省略表記であり、「天使界」「悪魔界」を貫く中で適した表現かどうかは疑問が残ります。対立関係にある聖魔が同じウワサをしているのも滑稽ですね。

黎元老種は、お守の世界のヘッドですから、「お守り界」のウワサというのは分かりやすいです。しかし、同じお守の世界の愛然かぐやについては、お守たちはウワサせず、天使界のウワサになっています。

結果的にこの2種類のシールが、シリーズ内で唯一のウワサ主体を持つシールです。

 

ストーリーが進むにつれ、今後を暗示し、子どもたちの想像力期待を膨らませる意味で重要な役割を果たしたウワサは、シールの片隅にあって「キラリと光る」存在となっていったのでした。以上、「ビックリマン独り言」でした。