乗り物132 クルマのはなしvol18~新型カローラに想う~

9月24日 火曜日 乗り物132

 

こんばんは。

今夜の「乗り物」は、トヨタ自動車より9月17日に発売となりましたカローラ」「カローラ ツーリング」についての所感を述べてみたいと思います。

 

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カローラ」といえば、1966(昭和41)年から50年以上続く、国産車では歴史ある車名で、この新型で通算12代目となります。その歴史は、1974(昭和49)年に車名別世界生産台数1位、1997(平成9)年には累計販売台数でギネス記録を樹立、1969(昭和44)年~2001(平成13)年の33年連続車名別販売台数1位を記録するなど、輝かしい数々の記録の歴史でもあります。しかし、国や地域によってクルマを作り分けており、国内でも派生車種を「カローラ」に数えるなど、「カローラ」という名称だけで割り切れない複雑さは、ときには批判の対象ともなっていました(逆にいえば、痒い所に手が届くような作り分けは、さすがトヨタともいえるのですが)

 

さて、新型カローラでわたしが驚いたことがあります。通算10代目、11代目と続いた「カローラ アクシオ」というセダンのサブネームが、新型では消滅しているのです。

サブネームは、イメージ刷新足掛かりとしてトヨタが使ってきた手法の一つです。古くは「コロナ マークⅡ」を経て「マークⅡ」が独立し、最近では「コロナ プレミオ」を経て「プレミオ」に車名変更したなどが例として挙げられます。

そうした例に習えば、「カローラ」も、固定ユーザーの高齢化に悩まされてきた中で「アクシオ」というサブネームを使っていましたので、遠くない将来に「カローラ」という名称が消滅し、「アクシオ」という名前に刷新されると予想していたので、サブネームが消え、「カローラ」単独継続には、驚きとともに潔さも感じたのでした。

 

その決断は、高齢化したユーザーとともに高齢者向けのクルマになることを意味したかといえば、そうではありません。ボディは世界基準のうちアジア向けのものを微修正したものとなり、ついに3ナンバーへと拡大しました。纏まり感のあるデザインもアクが強い顔で、若者に訴求したいという思いが透けて見えます。また、スマホ連動技術も盛り込まれるなど、その意味でも若者に向けたアイコンが目立ちます。

つまり、新型「カローラ」は歴史を引き継ぎながらも、過去のユーザーとは決別する道を選んだのだと理解しました。それは、今後も「カローラ」という車名を残す意味では大英断と称賛されるべきFMC(フルモデルチェンジ)かもしれませんし、ユーザーを置いてけぼりにする意味では改悪なのかもしれません。

 

わたし個人の好みで言えば、この「カローラ」を好きになることはありませんが(特に外観が)、先進的な技術や安全装備を盛り込んだ中では、価格も抑えていると思います。そして邪推すれば、トヨタは高齢者に引導を渡したのかとも思います。

高齢者にとっては、窓は手巻きで開け、エアコンはダイヤル式、リクライニングも手動の方が分かりやすいでしょう。タッチパネル式でさえ苦労する高齢者に、スマホ連動など到底馴染もうはずがありません。ボディは四角で小柄な方が取り回しも楽です。

それでも敢えて、その逆を選択したということは、高齢者に「カローラ」という選択肢を与えなかったとも取れます。加えて、ここにきて5ナンバーサイズトヨタの良心とも思える「プレミオ」が消滅予定だと聞きます。

最新の技術に対応できる高齢者以外は、”今までありがとうございました”という自然なお断りを提案し、自主的な免許返納を促したのかとさえ思ったのです。

 

現実はそんな意図は無いと思いますし(仮にあっても絶対に言わないでしょう)、プラットフォームを世界的に制約するコスト削減に迫られたというのが実態でしょうが、この「アクシオ」消滅、「カローラ」単独継続という作戦が奏功するか、気になります。