おとなの学習帳22 暦

4月4日 木曜日 おとなの学習帳22

 

こんばんは。

今夜の「おとなの学習帳」は、暦についてです。

2月の終わりにふと思ったことなのですが、”なぜ2月は28日しかないのか”と疑問に思われた方、いらっしゃらないでしょうか。2月以外は30日か31日ある中で、2月だけ28日(閏年だけ29日)というのは、いささか不公平感さえあります。

それならば、31日ある月(1月、3月、5月、7月、8月、10月、12月)のうち2つから1日ずつ削り、2月に割り当てれば、通年でバランスが取れるではないか、と。

 

そして、この疑問、昔調べたことを、大人になって忘れていました。

 

■ かつて1年は10か月

そもそも暦は、古代ローマロムルスというものが元となっています。

ロムルス暦では、農閑期(現在の1月と2月)には月日を割り振っておらず、現在の3月~12月の10か月間に月日を割り振っていました。

しかし、これでは太陽の動きと暦にズレが生じてしまうため、古代ローマの王、ヌマ・ポンピリウス王の時代に、1月と2月を加えたヌマ暦が誕生します。ヌマ暦では、11番目と12番目に暦が加わったのでした。

 

■ 29日か31日

この当時、1年は355日だったそうです。
そして、それぞれの月は29日か31日とされていました。理由は、古代ローマでは、偶数不吉な数字とされていたからだとか。
しかし、先述のとおり、贖罪清めを意味する2月はその例外とされており、偶数でも構わないとされていたようです。

3月=31日、4月=29日、5月=31日、6月=29日、7月=31日、8月=29日、9月=29日、10月=31日、11月=29日、12月=29日、1月=29日、2月=28日

 

■ 1月と2月が前に移動

しかし、現在では1年の始まりは1月です。当初、現在の1月と2月は終わりに追加されたのですが、それが前に移動したのには理由があります。

それは、1月の「January」はローマ神話の神「Janus(ヤヌス)」に由来するため、が11番目では失礼だと考えたユリウス・カエサルが「January」を1番最初に置いたのでした。ちなみに、2月の「February」は、ラテン語で、贖罪を司る冥府の神「Februus(フェブルウス)」を起源としています。

こうして、かつて1年の始まりだった現在の3月以降は、後ろにズレたのでした。

 

このカエサルによるユリウス暦では、暦の上のズレも修正して1年を365日閏年を366日)と定め、ヌマ暦では29日だった月も30日または31日に変更されました。

なお、10月を意味する「October」の「Octo」は8を意味します。足が8本であるタコがOctopusと言うのにも通じますね。これは、3月はじまりだった時代には、10月は8番目だったことに由来しています。1月と2月が初めにねじ込まれたことで、結果的にズレが生じてしまったのですが、もとは3月はじまりだったことの名残でもあります。

 

■ 2月は結局調整月

では、最初の疑問に戻って、なぜ2月は28日しかないのか、ということです。

ユリウス暦では、奇数月=31日、偶数月(除く2月)=30日、2月=29日としていたのですが、8月「August」の語源でもある初代ローマ帝王「Augustus(アウグスツス)」が、自分の名前の入った8月が奇数月に負けることを嫌い、2月から1日奪って8月を31日としたと言われています(真偽は不明ですが)。

その結果、8月を境にして、奇数月=30日、偶数月=31日に変化しますね。

そして贖罪を司る、1年の清めをするという調整機能を持つ2月は、8月に奪われた1日分が減り、現在の28日となったのでした。12月で調整しなかったのは、2月がヌマ暦時代に一番最後の月だった名残なのです。要は2月が調整月だったからですね。

かくして現在の月日の割り当てが誕生します。

1月=31日、2月=28日(閏年は29日)、3月=31日、4月=30日、5月=31日、6月=30日、7月=31日、8月=31日、9月=30日、10月=31日、11月=30日、12月=31日

 

それにしても、この時代に作られた暦が、西暦2019年の現在も使われていることは、古代の人の英知の凄さを改めて実感する話でもあります。