MASA日記

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乗り物104 クルマのはなしvol4 販売チャネル

1月22日 火曜日 乗り物104

 

こんばんは。

今夜は、「乗り物」内のシリーズ「クルマのはなし」の第4弾です。テーマは、消えゆく販売チャネルについてです。

わたしの知人がトヨタに勤務していますが、最近、販売チャネルの整理に向け、近く動き始めるという話を聞きました。その前段階として、今までは特定チャネル専売だった車種を、全チャネルで販売することで、実質的な販売チャネルの一本化を図るそうです。この販売チャネルという言葉、ご存知無い方もいらっしゃるかもしれません。

トヨタの場合、トヨタ店トヨペット店カローラ店ネッツ店という4つの販売チャネルがあり、別ブランドでレクサスを持っています。

こうして、トヨタのクルマを流通させる経路を、販売チャネルといいます。

 

今でもトヨタは、基本を同じくするクルマを、外観等を変えた姉妹車とすることで、販売チャネルごとに別車種に仕立てて販売しています。たとえば、ミニバンの雄であるアルファードトヨペット店ヴェルファイアネッツ店で扱います。

最近でこそ、こうした販売は減少傾向でしたが、かつてはマークⅡ/チェイサー/クレスタ、カリーナED/コロナExiv、カローラ/スプリンター、カローラⅡ/ターセル/コルサなど、数多くの姉妹車が存在し、各販売チャネルに振り分けていたのでした。

 

しかし一方で、チャネルを拡大することは、メーカーにとってコストの負担も大きくなります。加えて、バランスよくモデルを投入しなければ、チャネルからの不満も上がりやすくなります。チャネルにとっては値引きの競合が増える点もデメリットです。

これで過去に失敗した典型例と言えば、一時は国内第3位を狙っていたマツダ5チャネル政策が浮かびます。従来のマツダ店に加え、オートザム店・アンフィニ店・ユーノス店・オートラマ店の5チャネル化に打って出たわけですが、余りに性急すぎた中、ミドルセダン・クロノスを基本に生まれた姉妹車8車が全車失敗作に終わったことで、のちにこの5チャネル政策の失敗は、「クロノスの悲劇」と呼ばれ、初代デミオ誕生までのマツダ黒歴史として語られることとなりました。

 

現在、国内ではクルマが売れなくなって久しいと言われます。国産メーカーも、北米や中国、新興国など、売れる地域での販売活動を積極化し、国内マーケットは後回しになっている感が否めません。国産車好きとしては寂しさを感じる一方、営利企業である以上は致し方ない側面もあります。

それでもトヨタは、レクサスに加えてトヨタ系列4チャネルを維持し、車種バリエーションも豊富に備えてきたのですが、一本化に舵を切るわけで、やはり国内市場の縮小が続く中で、その方がメリットがあると判断したのでしょう

 

一つは、先に書いたような姉妹車の存在が不要になります。つまり、姉妹車ごとにデザインを仕立てたり、部品を作り分ける必要性が無くなることで、経費が削れます。

また、よく雑誌などで見られる”姉妹車どうしの競合”による値引き作戦も、姉妹車が無くなれば競合もしませんし、値引き額を一律にすれば、競合もされません。競合しないということは、値引き額が無闇に拡大しないことになります。

さらに、こうして販売チャネルを同質化すれば、自ずと販売力の差が出てきます。今までは扱う車種が異なったために競合しなかった販売チャネルどうしが、たちまちライバル関係となり、地理的条件によっては、淘汰される可能性も出てくるわけです。これは、販売チャネルにとっては由々しき事態で、メーカーにとっては労せずしてコスト削減が図れることにもなります。

 

既に一部雑誌を読むと、併売開始後に残る車種と、消滅する車種の予想などが始まっています。セダンでは、頂点のセンチュリーは別として、クラウン、カムリ、カローラのみを残し、マークXやプレミオ/アリオンなどは消滅が取り沙汰されています。

姉妹車であるアルファードヴェルファイアアルファードが残るのではないか、ノア/ヴォクシーエスクァイアはノアだけが残るのではないか、といった具合に、姉妹車でもブランド力や販売動向に応じた予想が立てられています。

 

どれを残し、どれを消滅させるかの取捨選択はトヨタのみぞ知るところでしょうが、歴史ある車名を簡単に捨てることの副作用の恐ろしさは、ゴーン体制下にあった日産の歴史(セドリック/グロリア、ローレル、サニー、シルヴィア、パルサー等)が一つの結果を示していますから、そのあたりも考慮して欲しいと個人的には思っています。

個人的には、トヨタを長く支えたミドルセダン・コロナの系譜(プレミオ、マークX)が途絶えそうなことが残念でなりません。

 

この販売チャネル縮小の動きがどのように作用するのか、関心はあります。