MASA日記

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乗り物91 在来線のはなしvol6 JR北海道の危機

11月20日 火曜日 乗り物91

 

こんばんは。

今夜の「乗り物」は、たびたび取り上げている、JR北海道の話題です。11月12日付の北海道新聞の報じた内容によると、

胆振東部地震と台風21号の襲来で来道者が減り、グループ全体の収益を押し下げた

②札幌⇔新千歳空港を中心とする札幌圏は好調に推移し、営業赤字を29億円改善した

北海道新幹線は、単年度で100億円規模の赤字を生んでいる

④こうした状況を踏まえ、9月中間連結決算、2019年3月期決算とも過去最悪を見込む

というJR北海道の発表が纏められていました。

 

正直なところ、①については自然相手ですから、見通しを立てることは困難でしょう。但し言えることは、ここ数年、北海道にも台風洪水が発生する頻度が上がり、都度、鉄橋や線路の復旧ができない状況が続いています。つまり、自力で建て直すだけの経済余力が残っていないことは、傍目に見ても分かります。結果として、それを機に復旧を断念し、バス輸送等に切り替えるキッカケとなっています。

 

問題は、②と③でしょう。JR北海道は、北海道内の輸送として高い公共性を持つ企業ですが、一つの民間企業です。当然ながら、利益を追求する立場にあります。最もシンプルに考えるならば、利益を出すには、収入を増やして支出を減らせば良いわけです。

②のとおり、札幌⇔新千歳空港のアクセス利用が増収に寄与するならば、そこを増やせばよく、反対に③の北海道新幹線が大赤字を生むならば、それを減らす、切り離すことで、全体の収益改善が図られます。単年で100億円規模の赤字を生む新幹線事業を、自然災害の復旧もままならない、自力で車両開発もままならないJR北海道が、持ちこたえられるか、言うまでもないことだと思います。

③を先行して述べれば、札幌までの延伸も必要か、わたしは疑問です。道外から北海道に向かう中で、新幹線の恩恵を受けるのは、北関東以北の方でしょう。その延伸に必要な費用、さらに維持する費用と、北海道新幹線の利用者数の伸びを考えれば、マイナスの方が大きいとわたしは思います。

とりわけ北海道は、夏場の自然災害の増加に加えて、冬の極寒もあり、カバーするエリアも広いため、維持管理に相当な費用が発生するわけです。在来線に加えて、現時点で大赤字の新幹線の負担をさらに増幅させかねないリスクを負えるのか、疑問です。

一方で、明るい話題は②ですね。

札幌⇔新千歳空港を約37分で結ぶ快速エアポートは、旅行客に加え、沿線の通勤通学客も取り込める、数少ない優良路線です。いつ乗っても、ほぼ満席状態で、JR北海道にとって稼ぎ頭というのも頷けます。

現在は15分間隔での運行ですが、これを10分間隔にすれば、より多くの輸送力を確保できますし、黒字拡大にもなると思うのです。但し、そこには南千歳駅新千歳空港駅の構造が障害となりますので、その問題を解決しなければなりません。

以前、「乗り物 第70回~南千歳駅の将来」では、新千歳空港駅を、道南、道東方面へのハブとして大規模改修する検討について書きました。
これはJR北海道の収益に大きな影響を与えると思いますが、個人的には賛成です。改修にあたっては、現状の障壁である南千歳駅新千歳空港駅構造が改まると思われるためです。それにより輸送力が伸びれば、プラスを増やせる効果が見込めます。

あとは③について、札幌まで延伸が必要か、どれだけ国や自治体の援助を受けるか、場合によりJR東日本の助けを得るのか等、よく検討する必要があると思います。

 

苦境に立っていることは変わりません。JR北海道には、営利企業と、公共的な立場としての、相反する要求を満たす合理的な判断が必要だと思います。