MASA日記

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時事の戯言39 ご当地ナンバー

10月1日 月曜日 時事の戯言39

 

こんばんは。

今夜は、クルマのナンバーに示された地名のうち、ご当地ナンバーについてです。

 

■ ご当地ナンバーとは

そもそも、クルマのナンバーに表示される1文字~4文字の地名は、ナンバープレートを交付する陸運支局の名称を表示しています(例 徳島陸運支局→徳島)。しかし、管轄範囲が広範であったり、台数が多い等の理由から、陸運支局の出先機関として、自動車検査登録事務所が設けられている場合があります。その場合、陸運支局の交付するナンバープレートには、その陸運支局の所在地を表示することで、自動車検査登録事務所の交付する地名表示との混在を避けていました(例 神奈川陸運支局→横浜)。

つまり、ナンバープレートの地名と、交付する陸運支局または自動車検査登録事務所になっていたのですが、その要件を緩和し、新規の自動車検査登録事務所の設置によらずに独自の地名を定められるよう制定されたのが、ご当地ナンバーでした。

2006年10月以降、既に29ご当地ナンバーが認められ、2020年度にはさらに17の地域でご当地ナンバーが始まる予定となっています。

既に交付されているご当地ナンバーを見ると、つくば、仙台、倉敷、金沢、堺、川越など、以前からずっとあったような錯覚に陥るほど普及しているものもあります。

 

■ ご当地ナンバーの条件

もっとも、ご当地ナンバーも無闇に導入が認められているものではありません。

・地域特性や経済圏など一定の纏まりのある地域で、一般に広く認知された地域

・原則として、単独の市町村ではなく、複数の市町村の集合

・当該地域において、登録されている自動車の数が10万台を超えている

・当該都道府県内における他の地域名の対象地域との間に、著しい不均衡を生じない

・行政区画や旧国名などの地理的名称であり、当該地域を表すのにふさわしい名称

・当該地域名が全国的にも認知されている

・読みやすく、覚えやすく、既存の地域名と類似し混同を起こすようなものでない

・原則として漢字で2文字とすること。やむを得ない場合も、最大4文字まで

・要綱を満たす地域の市町村が住民の意向を踏まえる

こうした諸条件を満たして初めて、ご当地ナンバーの要望が提出され、認められます。

 

■ 中日新聞記事

2018年9月26日付 中日新聞「『東美濃』ナンバー断念、住民の声」という見出しの記事が掲載されました。記事によると、東濃・可茂地域七市の行政と経済界が導入を目指した東美濃という車のご当地ナンバーでしたが、1万人を対象とした住民アンケートの結果、6割以上の反対で導入断念となりました。

 

■ 時事の戯言

地元行政や経済界は、NHK連続テレビ小説半分、青い。に登場する架空の街「東美濃市」に影響されたかは別として、中津川市リニア中央新幹線の中間駅が設置されるなど、注目度を高めたい意向もあり、このエリアを纏めてブランドイメージを高める戦略から、「東美濃」なるご当地ナンバーの導入を進めてきました。

このことは、地域振興や観光振興を目的とする、ご当地ナンバー導入趣旨に合致するものであり、理解できるものです。

一方で、導入条件として上述したとおり、広く認知され、その地域に相応しいかと言われれば、美濃という岐阜県の地域の東の方だということは”なんとなく”イメージできますが、ぴったりイメージできるとも言えません。

その違和感は、当該地域外にいるわたしより、地元の方々の方がさらに強かったようで、記事内に登場する地元住民の方の声でも、東美濃と聞くと、なんとなく恵那、中津川だけ」「東美濃はどこの場所なのかピンとこない」「東美濃は普段の生活に出てくる言葉ではなく、違和感」という厳しい言葉が並んでいます。

ご当地ナンバー導入は、住民の意向反映が条件ですから、住民の多くが反対し、当該地域外でも”なんとなく”しかイメージできない以上、断念は自然な流れかもしれません。

今回の「東美濃」ナンバーを見て感じたことは、実在しない場所であることです。ご当地ナンバーでも「富士山」のように市区町村名では無いものもありますが、ご当地ナンバーの多くは、つくば、仙台、倉敷、金沢、柏・杉並・・・と、実在する市区町村です。そのご当地ナンバーにあたるエリアのうち、全国的に知名度が高い都市名が採用されることには違和感や抵抗は少ないはずです。それ以前も、陸運支局や自動車検査登録事務所の管轄エリアに該当するという理由で、居住する市区町村名とズレがあっても、”そういうもの””やむを得ない”と納得していたからです。

それに対し、今回の「東美濃」は、そのどの市区町村にも該当せず、実在もしないエリアを使ったことに、多くの住民が違和感を感じたのではないかと思うのです。仮に「中津川」(リニア中央新幹線の中間駅)、「恵那」(かつて日本一長いトンネルだった恵那山トンネルや、風光明媚な恵那峡)、「多治見」(暑さで知名度上昇中)などが候補だったとすれば、結果が違っていたかもしれません。

わたしがたまに「おとなの学習帳」などで、(元)地元住民として違和感を覚える地名について呟いていますが、やはり愛着ある地名、馴染みある地名というのは、地元の住民にとって大切なものです。そんなことを改めて感じた、爺の戯言でした。