MASA日記

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歌謡曲51 徳永英明<カバー編>

9月19日 水曜日 歌謡曲51

 

こんばんは。

今夜の「歌謡曲」は、カバーブームを巻き起こした徳永英明さんです。徳永さんと言えば、ハスキー高音という特徴的な歌声が人気です。わたしはデビュー時からのオリジナルも好きですが、若い方にはカバーの人というイメージがあるかもしれません。

その人気のカバー曲シリーズ「VOCALIST」は6作を数え、シリーズ累計販売は300万枚を突破した一大シリーズとなりました。もちろん、過去にもカバーでヒットした作品は他にもありましたが、カバー作品ばかりを収録して一つのジャンルに仕立てた意味では、大きな功績だと言って良いのではないでしょうか。

 

元来、ヒット曲の多くは、オリジナルで認知されるわけで(ごく稀にカバーで初めてヒットするケースもありますが)、歌の上手さとは関係なく、その歌のイメージはオリジナルで成立してしまいます。結果、カバーしても、聞き手の中に出来上がった世界観を基準に聞くので、カバーは到底オリジナルに及ばないというのが一般的でしょう。

しかし、徳永さんのカバーを聞いていて感じることがあります。

まず選曲は、彼が持つセンチメンタルなイメージに沿った曲が多いと感じます。イメージに合った曲を選んだ結果、聞き手に受け入れやすかったのではないでしょうか。

また、女性歌手の曲を選んだのも特徴でしょう。同性の曲を歌うと、オリジナルとの比較になりますが、異性が歌えば違う土俵で戦えるので、”これもアリだな”と思います。そして男性にしては高音という彼の声質も、存分に発揮できるのです。

また、オリジナルに忠実に再現するのではなく、その曲の世界観を咀嚼した適度なアレンジを加えてアウトプットした新鮮味がある一方、クセの無い歌い方でくどさを感じさせなかったことも、良い結果に繋がったのだと思います。

 

かくしてカバーブームの火付け役となった「VOCALIST」の中で、わたしのお気に入りの楽曲を以下列挙していきます。

■VOCALIST

「駅」(オリジナル 中森明菜

作詞作曲の竹内まりやの曲と思われがちですが、元は竹内が中森明菜に提供した曲で、自身のセルフカバーでヒットしたものです。徳永さんのカバーはスローバラードなので、絶望的なほど暗くなっていますが、なぜか聞きたくなります。

「異邦人」(オリジナル 久保田早紀

これも「駅」に負けず劣らずの暗さですね。テンポをことごとく押し殺しているので、「子どもたちが 空に向かい 両手を広げ」が、助けを求めている暗黒の世界を想像してしまいます。

「時代」(オリジナル 中島みゆき

それでも暗い歌ばかりではなく、どこかほんわかした雰囲気があるのも徳永さんらしさです。元歌が味わい深い曲で、それを継承しているので聞いていて落ち着きます。

■VOCALIST2

「シングル・アゲイン」(オリジナル 竹内まりや

少しリズミカルにアレンジしてます。「駅」のアレンジとは違います。

「セカンド・ラブ」(オリジナル 中森明菜

と思ったら、やはり基本は暗めのアレンジもたくさん残っています。中森明菜や、作曲者である来生たかおの場合は淡々と進みますが、徳永さんの場合はかなり粘りを感じる作品に仕上がっています。

■VOCALIST3

わたしは全シリーズの中で、「VOCALIST3」が一番好きかもしれません。

「恋に落ちて~Fall in Love~」(オリジナル 小林明子

あまり大きなアレンジを加えず、原曲に近いカタチで歌っているのですが、小林明子の世界観を大きく崩さない、時代を超えた、まるで競作のような印象でした。PVもより凝ったものになっていますね。乙女チックというか。

月のしずく」(オリジナル RUI=柴咲コウ

原曲も悲し気な曲ですが、徳永さんはさらに暗さ全開で歌っています。スーパー銭湯で流れるオルゴール調のBGMくらい、まどろむような歌です。「黄泉がえり」しないまま眠ってしまいそうな印象を受けました。

「やさしいキスをして」(オリジナル DREAMS COME TRUE

ドリカムの元歌はイントロから吸い込まれるような切なさがあって大好きです。徳永さんの場合、表現が悪いですが、好きな人が亡くなってしまったかのような感じです。コチラもスーパー銭湯のオルゴール調BGMにピッタリきそうです。

「まちぶせ」(オリジナル 三木聖子)

かなり前の「歌謡曲」でも書きましたが、オリジナルの三木聖子、カバーでこの曲をヒットさせた石川ひとみ、セルフカバーで別世界を想像させた荒井由実(=松任谷由実)と3人別々の世界観だったところに、徳永さんは新たな世界観を作りました。

わたしはこの徳永さんバージョン好きです。アコースティックギターで始まる1番、そこにピアノが加わる2番、食い気味に歌う徳永さん、晩秋のイメージの曲、最高です。

■VOCALIST4

赤いスイートピー」(オリジナル 松田聖子

暗さから脱却し、オリジナルに近い曲調で仕上がっています。PVもそうですが、どこか心がほんわかする、徳永さんの優しい歌声に包まれる曲だと思います。

時の流れに身をまかせ」(オリジナル テレサ・テン

元歌が良いですよね。テレサの絶頂期を飾ったこの曲は、スローバラードですが、徳永さんのイメージによく合っていると個人的には思います。

■VOCALIST VINTAGE

なぜか「Ⅴ」ではなく、「VINTAGE」なんですよね。東日本大震災からの復興を祈り、戦後日本の高度成長を彩った歌謡曲をカバーしたそうで、「4」までとは趣向の違う選曲となっています。また、そうした趣旨から、アップテンポなアレンジも多く取り入れられていて、聞くと元気になれるものも多いです。

「夕月」(オリジナル 黛ジュン

原曲に比較的忠実な仕上がりです。原曲の良さを改めて感じました。

「ブルー・ライト・ヨコハマ」(オリジナル いしだあゆみ

VOCALISTシリーズの中でも屈指のリズミカルな曲調です。それにしても、「夕月」もそうですが、由紀さおりの「1969」(with ピンク・マティーニ)と選曲が被っているのは偶然なのでしょうか。

「虹色の湖」(オリジナル 中村晃子

オリジナルほど元気では無いですが、徳永さんのカバーの中ではかなり元気な歌い方です。こういう曲も歌うんだな、と意外に感じました。

「人形の家」(オリジナル 弘田三枝子

でもやはり、徳永さんにはこうしたバラード調がしっくりきます。昭和レトロなサングラスをかけ、マイクの前に立っているPVはいいですね。

■VOCALIST6

再び「4」までと同様な選曲に戻っています。が、徳永さんの持つ、良い意味での暗さが少し薄らいでしまった印象で、あまり好きな曲がありません。

強いて言えば・・・

「春なのに」(オリジナル 柏原芳恵

強いて言えば、ですよ。中島みゆきさんのセルフカバーの方が良いですが、卒業をイメージしたセンチメンタルな曲なので、その意味ではアリかな、と思います。

 

と、音楽に何も教養の無いわたしが、自分の印象だけで並べ立ててみました。

徳永さんは先日、軽度の脳梗塞で入院され、無事に退院されたそうですが、以前にモヤモヤ病も発症していますから心配ですね。早く元気に回復して、またあの徳永ワールドな歌声を聴かせてくれることを祈っています。