MASA日記

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時事の戯言 第9回~刑法犯処罰の在り方~

1月22日 月曜日 時事の戯言第9回

 

こんばんは。

今夜の「時事の戯言」は、刑法犯処罰の在り方についてです。

 

■ いくつかの事件

広島県安佐北区の路上で、今月14日夜、男性2人が刃物で刺され、うち1人が死亡しました。逮捕された33歳の男と被害者らは面識は無く、警察の調べに対し、相手は「誰でも良かった」「複数人を刺して自分も死のうと思った」と供述し、無差別殺人を狙った可能性があるとの見方が強まっています。

1月18日深夜、東京大田区のマンションで、慶応大学生が父親をナイフで刺し、刺された父親は死亡しました。酒に酔って帰った父親が弟(17歳)に対して始めた説教に腹を立て、犯行に至ったようです。中高時代の親しい友人らによると、母親や兄弟に対して暴力を振るう父親で、この大学生も、中高時代に体にアザができていたという話もあります。父親のDVと、自身の複雑な感情で、理性を失った可能性もあります。

2017年6月5日、神奈川県の東名高速で、追い越し車線に止まっていた車に後続車が追突し、2人が死亡した事件では、”あおり運転”等の危険な運転が問題となりました。

2014年6月24日、東京池袋駅近くの路上で、危険ドラッグを吸引して運転して7人をはね、うち1人が死亡、6人が重軽傷を負いました。

 

■ 刑法199条 と 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律

行刑法の第199条は、「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する」と規定しています。いわゆる「殺人罪」です。

いわゆる自動車運転死傷行為処罰法は、有期懲役刑の上限は20年が適用されます(刑法第12条1項)。ただし、他の罪が併合罪加重として適用される場合や、再犯加重の場合などは、最長で30年の懲役となります(刑法第14条、同第47条)。

 

■ 時事の戯言

さて、上記4つの事件は、いずれも人を殺したという結論では、まったく差異はありません。ただ、わたしの感覚的なことで言えば、①③④は死刑や無期懲役といった厳重な処罰が適当だと思いますし、一方で②は情状酌量し、かなり減刑してやって欲しいと思います(当然ですがこの感覚は個人差があります)。

この感覚は、何らの関係が無い人を相手にしている、悪質であるといった要素に左右されていて、一方で②については、犯行に至るまでに鬱積してきた恨みや感情があり、被害者にも問題視されるべき点があったと思われることに起因する、と思っています。

しかし、実際には①②は殺人罪で、③④は自動車運転死傷行為処罰法(あるいはそれ以前の「危険運転致死傷罪」)で裁かれる話になります。まだ発生して間が無いため、①②の判決は分かりませんが、①では1人死亡のため死刑は適用されないでしょうし、②は殺人罪なのか傷害致死罪なのか不明です。

一方、③は直接的に手を下していない(はねたのは後続車)ため殺人罪の適用は困難と言われていますし、④では東京地裁が2016年1月15日、「(車は)走る凶器と化した。多数人の生命、身体を脅かし、極めて危険で悪質だ」と指摘し、懲役8年(求刑・懲役10年)の判決を言い渡しました。

このように、わたしの抱く感覚と、適用される法律や法定刑にズレがあります。特に③④のように、殺人を意図し、あるいは相手の死を容易に想像できる中で行為を行い、重大な結果を引き起こしながら、自動車が使用されていたために自動車運転死傷行為処罰法になってしまうことは違和感を覚えます。

あおり運転や危険ドラッグ、飲酒など、車を凶器とした殺人行為であり、死刑または無期懲役もあり得る殺人罪の適用を考えるべきではないか、と腹立たしく思うのですが。まぁ、「爺の戯言」として読み流してくだされば幸いです。