MASA日記

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乗り物 第53回~路線バスの世界~

1月16日 火曜日 乗り物第53回

 

こんばんは。

このブログで「乗り物」を扱って53回目、どうしても乗用車や電車が多くなりますが、久々の路線バスです。わたしは小学生時代、6年間バス通学をし、小さい頃の夢はバスの運転手になることでした。そして、今でも地方に出張に行くと、駅前のバスプールで旧型のバスがいないか探す、隠れ路線バス好きでもあります。

今夜は、わたしが好きな路線バスの世界を、少しだけ書いてみたいと思います。

 

■ 子どもの頃に走っていたバス

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子どもにとって、大きな乗り物は興味の対象の一つですよね。田舎だったこともあり、本数も少ないバスを見ると、嬉しかったことを覚えています。わたしが路線バスに魅せられた理由は、すべてがダイナミックだということです。

たとえば、バスの多くはRR(エンジンを後ろに置き、後輪を駆動する)です。上の写真のバスでも、リアの中央と右側の下部に空けられた部分から、中のエンジンが唸る音がします。リアにある巨大なエンジンを冷却するためのデザインですが、子どもにとっては、まるで機械の中を覗くようなワクワクがありました。

また、RRであるため、床下を通すシフトリンケージが長く、それに応じて運転席のシフトも床からニョキッと生えている木のようでした。これを運転手が全身を使ってシフトチェンジし、シフトの繋がりが悪いと床下から「ゴゴゴゴゴ」という音がするという具合。ハンドルも巨大で乗用車とは比較にならないサイズで、すべてが迫力満点です。目的地に着くまでの間、運転手のショーを見ているような気分になったものです。

 

■ バスデザインの魅力

現在、国産バスはいすゞ自動車」「日野自動車」「三菱ふそうに集約されています(トヨタも路線バスを生産していますが、ごく僅か)。「日産ディーゼル」はバス事業から撤退してしまいました。

ところで、路線バスには、シャーシメーカーコーチビルダーというものが存在することをご存知無い方もいらっしゃるかもしれません。バスの基本部分であるシャーシを作るのがシャーシメーカー、それを引き継いで車体の架装をするのがコーチビルダーです。誤解を恐れず言えば、中身製造とラッピングを別会社が担うのです。

わたしが子どもの頃は、シャーシメーカーが4社いすゞ自動車日野自動車三菱ふそう日産ディーゼル)、コーチビルダーが6社(川重車体工業、呉羽自動車工業・富士重工業西日本車体工業・日野車体工業・北村製作所)あり、バラエティに富んでいました。たとえば西日本車体工業は大手4社から架装を請け負っていたため、外観が同じように見えても、シャーシメーカーが違うといった、乗用車では考えられない面白さがあり、新車が導入されるたびに内外装にワクワクしたものです。

しかし、今となってはコーチビルダーも集約され、現在はシャーシメーカー3社、コーチビルダー2社体制になってしまいました。

ジェイ・バス = いすゞ自動車日野自動車の指定メーカー

三菱ふそうバス製造 = 三菱ふそう指定メーカー

技術面やコスト面を考えればやむない結論かもしれませんが、街中を走るバスのデザインがたった2種類しか無いのは、つまらないです。だからこそ、地方に生き残った旧型バスを探すのが、出張時の密かな楽しみでもあるのです。

 

■ フィンガーシフト

話を少し戻します。巨大なボディを操る運転手は、全身をフルに使ってハンドルを回し、ニョキッと生えたような長いシフトを上手にチェンジしていました。

しかし、わたしが小学校最終盤(たしか6年生後半)に導入された新型バスに変化がありました。まず、床面がかなり低くなっていました。今のノンステップバスほどではないものの、それ以前より明らかに低床です。そして、運転手の動作がとてもスマートになっていたのです。何故か。シフトチェンジが簡単になっていたからです。

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三菱エアロミディMKと言われるシリーズで、フィンガーシフトが採用されていました。フィンガーシフトの名称は大手4社各々に呼び方が違いました。

当該は三菱製のため、FCT(Finger Control Transmission)と呼ばれますが、シフトレバーの位置を電気信号に置き換え、その信号に基づき空気圧でシフトチェンジする方式、床下にシフトリンケージを這わせる必要が無いため、シフトレバーも短く、床面も低床にすることができたのだと思います。

何より、そのシフトチェンジ時の音が小気味よく、加速がとてもスムーズで、オートマチック車以上にシフトがカチッカチッとハマっていた印象です。

昨年、某所に出張した際に久々に90年代前半製造と思われるMKに乗りましたが、坂道もスイスイと加速する感覚が、最近のバスでは味わえない気持ち良さでした。

しかし、残念ながらこのフィンガーシフト、クセが非常に強く、操作に慣れていないと扱いづらいそうで、そうしたデメリットが災いし、現在ではオートマチック車が主流となっています。シフトチェンジの音の小気味よさと、加速のスムーズさが好きなわたしには、フィンガーシフトの衰退は残念です。

 

■ 路線バスの魅力減少

近年、テレビでも「路線バスの旅」シリーズが多く放送されますよね。路線バスに乗って、普段降りないようなところを散策するような。そういう意味で言えば、路線バスは移動手段でしかないので、むしろ快適でさえあれば良いでしょう。

しかし、わたしは、バスの運転手の全身を使ったショーに魅せられ、新型車が導入されるたびに多種多様な組み合わせの車両にワクワクし、乗ればフィンガーシフトの音と加速に酔った人間です。そうした人間にとってみれば、ジェイ・バス三菱ふそうの2社のデザインしか無く(もちろん新旧はありますが)、鈍重なオートマチックの動きや涼しい顔で粛々と操作する運転手の動作に、物足りなさを感じてしまうのです。

もはや、路線バスを見て、路線バスに乗る楽しみは、格段に減ってしまいました。地方に生き残る昔のバスには、可能な限り延命して欲しいと願っています。

 

※なお、記事中に投稿したバス写真は、エリア・事業者が判別できないよう加工しました