MASA日記

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時事の戯言 第5回~日本語~

12月18日 月曜日 時事の戯言第5回

 

こんばんは。

今夜の「時事の戯言」は、日本語についてです。年末になると「流行語大賞」など、その年によく使われたり、世相を反映する言葉がメディアで取り上げられますよね。新たな言葉が生まれ、定着していくのは過去の歴史でも行われてきたことですが、本来、日本語が持つ豊かで繊細な表現力を欠く言葉が増えている気がして、残念です。そんな日本語について戯言を述べて行きます。

 

■ 流行語大賞2017

今年で34回目を数える、「現代用語の基礎知識」選ユーキャン新語・流行語大賞は、2017年の年間対象にインスタ映え」「忖度」の2語を選出しました。

たしかに今年、この2語はよく耳にしましたね。「忖度」は政治家絡みで悪く使われてしまっていますが、今年の2語はいずれも古くからある日本語の良さを活かしている気がします。「インスタ」自体は新しいものですが、「映える」は周囲との対比で一際美しく見えることを意味する日本語です。「綺麗」など表面上の表現に留まらない、言葉の背景の広がりを感じます。

 

■ 食傷気味な言葉

こうして、日本語が持つ豊富な語彙がありながら、一方でメディアが提供する言葉が陳腐で薄っぺらな印象のものが多いことが残念です。

メディアは様々な機会に我々に言葉を投げかけてくるわけで、無意識のうちに投じられる言葉が浸透し、こちらの言葉さえも薄っぺらなものにしかねません。もはや聞いて食傷気味な言葉としていくつか挙げてみると

・「美しすぎる~」「イケメンすぎる~」

数年前からよく聞きますが、さほど美人やイケメンでなくても、「すぎる」と取り上げることがよくあります。そもそも人の美醜は主観によるところが大きいですし、そうして紹介された人について、全員が納得するほどの美人やイケメンを見た記憶がほhとんどありません。こうした表現を乱発することで、かえって表現自体の価値を下げてしまい、本来伝えたいことが伝わらなくなっている気がします。

・「神~」

これは2016年の流行語大賞「神ってる」によるのでしょうか、そもそも「神ってる」という言葉自体、わたしはあまり好きでは無いのですが、メディア等で使われる神対応には嫌悪感しか持ちません。とても素晴らしい、細やかな配慮のなされた、あるいは相手を慮った対応を意味するのでしょうが、せっかくのそうした心配りが「神対応」という一言で片づけられてしまうのは勿体ないです。神の安売りに違和感を覚えます。

・「~思います」

インタビューされた方が答える際、「嬉しく思います」「ありがたく思います」「心苦しく思います」など、「~思います」という言葉が相当浸透しています。かつては「嬉しいです」「ありがたいです」「心苦しいです」と簡潔に述べていたところ、丁寧に表現するあまりに、なんだかまどろこしいのです。陛下や皇室の方々がお話されているのは重みがあって良いですが、「ほぼほぼ」「神ってる」と普段は話す一般人が「~思います」と過剰に丁寧な表現をしていることは、あべこべで滑稽さを感じます。

 

■ 歌詞も陳腐化

耳や目から入る情報のうち、我々の身近にあるものとして、歌の歌詞もありますね。かつて作詞家という職業が確立していた時代は、七五調という日本人に馴染む字数で、行間を想像させながら、歌の世界をしっかり表現していました。そのためには、日本語の豊富な語彙を駆使する必要がありました。

しかし、作詞作曲を同一人が手掛けるのが主流となった現代、自分が表現したいことをこと細かく説明するあまり、取捨選択しないまま文字をベタベタと並べ、結果的に背景や行間が無くなってしまう傾向があります。

加えて、たとえば恋心を表現する言葉を「好き」「愛してる」「LOVE」など、単純な言葉でストレートに書いてしまうので、深みもありません。このブログの前身時代、村下孝蔵氏(故人)の「初恋」を絶賛したことがありますが、たとえば2番の歌詞で「夕映えは杏色」という場面・情景設定から入り、サビでは「好きだよと言えずに初恋は 振り子細工のこころ 風に舞った花びらが 水面乱すように」と、揺れ動く繊細な気持ち、淡い初恋を上手に表現しています。シンガーソングライターを否定するつもりは毛頭ないですが、もっと日本語が持つ奥行きを使って欲しいと思います。

 

■ 時事の戯言

とは言え、こうして日々投げ掛けられる言葉に、無意識のうちに洗脳されたり、つい口をついて出てしまうほど馴染んでしまうこともあるでしょう。

幼い頃から外国語を学ぶことは良いことと思いますが、反面、自国の持つ世界的に見て極めて難易度が高いと言われる日本語の奥深さも学んで欲しいところです。その点では、今年の流行語年間対象2語、あるいはテレビ番組で流行った「俳句」「川柳」は、日本語の持つ古き良き文化を思い起こさせるきっかけになるでしょう。来年はどのような流行語が生まれるのか、期待半分、不安半分(以上)です。まぁ、「爺の戯言」として聞き流してください。