MASA日記

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時事の戯言 第3回~東京モーターショー来場者数減少~

11月27日 月曜日 時事の戯言第3回

 

こんばんは。「時事の戯言」第3回は、今月5日に閉幕した東京モーターショーの来場者に関する話題をもとに、モーターショーの今後について戯言を述べたいと思います。

11月5日に11日間の会期を終えた「第45回東京モーターショー」は、来場者数が前回より約4万人少ない771,200人になったと発表されました。これを受け、専門家は”初日からあ悪天候に見舞われた”ことや”東京ビッグサイトはアクセスが悪い”ことなど、様々な原因探しをしながら、”クルマ離れ”の危機感を唱えたり、あるいは”悪条件のわりに健闘した”とプラスに捉えたり、様々な見解を示しています。

わたしは、入場者が2009年以来80万人を割った、そして771,200人と前回より減少したという事実以上でも以下でも無いと思いますし、客観的指標も無い中で、それが多いか少ないかを論じるのは不毛だと思います。

ただ、仮にその数字に危機感を持つならば、その原因を検証する必要があるでしょう。なぜ減少しているのか。わたしの私見からすれば、”減るべくして減った”と思っています。自動車業界全体のオウンゴールだな、と思うので、以下戯言を連ねます。

 

■ ターゲットが不明確

「第45回東京モーターショー」のテーマは、「BEYOND THE MOTOR」でした。クルマの将来の技術を惜しみなく見せる、とでもいう意味だったのでしょうか。

そうして各社ブースで展示された文字を見ると、「自動運転技術」「EV技術」などが多く見られました。たしかに技術論で見れば、日本が誇る先進技術なのでしょうし、技術屋が胸を張る気持ちも分かります。しかし、誰に訴えたいのでしょうか?

モーターショーの一番のターゲットは、やはりクルマ好きを自負する人でしょう。彼らはクルマを所有し、意のままに操り、ときにドライブの友になり、そのエンジンのサウンドの心地よさに酔いたい人たちが多いはずです。

その人たちに”クルマが(ある程度)自動運転してくれるんですよ”とか”燃費が良くて音がとても静かでしょ”と訴えかけるのは、”違いませんか?”と思うのです。

自動運転なんて”運転は好きじゃないし不安”という人が好むことですし(究極の自動運転なら、クルマである必要すら無くなります)、”燃費や音”はまさにクルマを日常の足として捉える人が気にすることであり、”所有する喜び””走る楽しさ”を求める人たちの琴線に触れるメッセージでは無いでしょう。

そこばかり強調されると、表現が品位を欠きますが、技術屋のマ〇ターベーションを見せられているようで、楽しくないです。

車業界が、どのような人にモーターショーで訴えたいか不明確だ、と感じました。 

 

■ 0.5+1.5が無い

意味不明な見出しを書きました。0.5とは過去直近0.5年(半年)=つまり最近出た新型車、1.5とは今後1.5年(1年半先)=つまり近未来の市販予定車 を表現したつもりです。クルマ好きな人が、各社一堂に展示する”新型の〇〇”に触れる新鮮さ、今後”間もなく市販される予定の〇〇”のプロトタイプを見るワクワクこそ、モーターショーの楽しみです。近所のディーラーに行っても味わえない、モーターショーの良さです。

今回の展示で言えば、クラウンやセンチュリーなどが1.5の範疇でしょうが、やはり”お!今度はこうなるのか”というワクワクがありました。

しかし、残念ながら0.5+1.5の枠内のクルマは多いとは言えませんでした。はるか遠い将来のクルマらしきモノを展示されても、欲しいとも乗りたいとも思いません。

やはりわたしは、この0.5+1.5の範疇にある実車を、見せて欲しいのです。

 

■ 隔年開催の限界

では、なぜこの0.5+1.5が少ないのか、考えてみると当然だとわたしは思います。

かつて、国産車は4年のフルモデルチェンジ(FMC)、途中2年目のマイナーチェンジ(MC)が常識でした(例外あり)。車種数も、兄弟車など含め多かったため、隔年開催であっても、0.5+1.5の範疇のクルマを、所狭しと並べることができました

ところが現在は、チャンネル数減少や、合理化による車種整理、さらにモデルサイクルの長期化(短くても5年、長ければ10年近く)と、隔年開催に耐えうるバリエーションを揃えていないのです。つまり、隔年開催という中で、運よく0.5+1.5の範疇にはまれば良いですが、そうでない車種が大半を占め、漠然とした遠い未来のコンセプトモデルか、既存車種の特別仕様のようなクルマばかり並ぶ始末、ワクワクする範疇のクルマが並ばないのは、隔年開催自体が限界を来しているからだ、と考えます。

今後トヨタでさえ、車種整理による車種数の半減を公表していますから、10年後くらいのモーターショーの頃には2017年は77万人以上動員できたのに・・・と言っている時代も来るかもしれませんね。

 

■ 新車効果の短期化

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これは最後の直6となったR34スカイラインの某雑誌スクープです。

本当は1994年頃のマークⅡ3兄弟のスクープ記事を探したのですが、保管している雑誌で見つからず、少し新しめの車になってしまいました。

何を言いたいか。”新車効果が長く続かない”と聞くようになって久しいです。わたしはその理由を”出た時点で見飽きてるから”だと考えています。

かつてスクープは、上の写真のように、関係者情報を纏めたうえでイラストに仕立てたものでした。なんとなく分かるけど、リアルに想像はできない、ディテールも分からない、この不足した部分を読者の脳内で埋めたうえで、実物をモーターショーで見て、”おぉ、こうなるのか”とか”かなり斬新だな”と確かめる楽しさがありました。

しかし、CGの精度が上がり、スクープも完璧になる中で、逆にメーカーもティザーキャンペーンを張り、開発段階からどんどん新型車を目にする機会が増えました。早ければ2年近く前から、ほぼ見えていたり、海外モーターショーで先に丸見えにしてから国内に持ってきたり、酷いときは新型発売時点で”あれ?まだ売ってなかったんだ”と思ってしまうこともしばしばです。

これでは新車効果が続かないのは当たり前です、売る前に見飽きているのですから。

 

 

■ 時事の戯言

以上書いたとおり、①モーターショー以外の場所で近未来車を見せすぎて、モーターショーで新車を見る楽しみが無い、②車種数減少とモデルサイクルの長期化で隔年開催に耐えられなくなっている、それでも開催サイクルと開催規模を維持しようとするため、③クルマではなく技術展の様相を帯びてしまいクルマ好きが離れるという悪循環に陥っているのだと思います。加えて、それでも出展社の数字を大きく見せたいために、たとえば「メルセデス」を「ベンツ」「AMG」「マイバッハ」と3社にカウントする等、かえって痛々しささえ感じるのはわたしだけでしょうか。

わたしは771,200人という数字が多いとか少ないとか、そこは気にしませんが、減ったという事実については、クルマ好きに訴えるものが無い(少ない)イベントになっていて、減るべくして減ったのだと理解しています。

加えて、日産やスバルといったマニアが好むメーカーが、自業自得な自粛モードに入れば、もはや業界全体で自滅したとしか言いようが無いですね。

人気アイドルのコンサートやマニアの聖地など、遠方から飛行機に乗ってでも来ます。東京ビックサイトのアクセスが悪い(確かに悪い)から減った、というのはあまりに短絡的な発想ではないか、と思うのですが。まぁ、爺の戯言として聞き流してください。

 

以上、「時事の戯言」でした。