MASA日記

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時事の戯言 第2回~セ・リーグDH制導入論~

11月20日 月曜日 時事の戯言

 

こんばんは。先週から始まりました月曜日テーマ「時事の戯言」第2回は、プロ野球セ・リーグに待望論があるDH制導入についてです。

 

■ 本件に関する記事

今から1か月ほど前、ドラフト会議を控えたプロ野球界ですが、その頃にいくつかの記事がこの話題に触れていました。

「清宮獲得のためにセ・リーグがDH制度導入検討」(週刊文春 2017年10月18日)

「セもDH!“パ高セ低”打破へ導入検討..早ければ19年にも」(サンスポ 2017年10月20日)

 

■ 議論となる背景

かつては、「人気のセ、実力のパ」などと言われました。しかし、

日本シリーズ(2000年~) セ・リーグ優勝6回、パ・リーグ優勝12回

交流戦(2005年~)    セ・リーグ優勝2回、パ・リーグ優勝11回

と、直接対決でパ・リーグが制しており、「実力のパ」健在と言えます。

またパ・リーグ球団は「福岡ソフトバンクホークス」「北海道日本ハムファイターズ」「埼玉西武ライオンズ」「千葉ロッテマリーンズ」「東北楽天ゴールデンイーグルス」といった具合に、地域密着を標榜して固定ファンが増え、さらに甲子園で人気を博した選手が続々と入団し、人気についてもパ・リーグに勢いがあるように見えます。

こうなると、人気で圧倒していたセ・リーグに焦りが生まれ、パ・リーグを真似たいと思う気持ちは理解できます。特に直接対決で大きく劣る度、DH制を原因に挙げることが多々あります。DH制によるメリットと言えば

・(守備・走塁に目を瞑っても)打撃力のある選手が打席に立つチャンスがある

・投手は打席に立たないため、先発に完投能力がつきやすい

といったところでしょうか。これは事実でしょう。

 

■ セ・リーグパ・リーグの後追いで良いのか?

このブログで幾度も述べていますが、わたしは中日ドラゴンズセ・リーグ)のファンですから、セ・リーグに盛り上がりを期待する人間です。

しかし、DH制のメリットは認めるものの、パ・リーグの後追いには反対です。クライマックスシリーズも、予告先発制もパ・リーグに追従する形でした。これにDH制まで導入となれば、もはや2リーグ制の必要性も乏しくなります。

わたしはセ・リーグの野球の醍醐味は、ベンチ含めた作戦面の駆け引きにあると思っています。中日ファンですから、中日の例を出します。

間違いなく中日黄金期を築いた落合博満元監督(以下「落合」)は、セ・リーグ野球の良さを理解して采配を採ったと言えるでしょう。

2004年、落合就任1年目の開幕投手は、エース川上憲伸との見方でほぼ一致していました。しかし蓋を開ければ、FA移籍後登板が無かった川崎憲次郎であり、大きな驚きでした。川崎は早くに打ち込まれて降板しますが、エース格を1戦ずつずらす”2勝1敗作戦”が奏功し、落合は就任1年目にしてリーグ優勝を遂げました。何より、”何をしてくるか分からない不気味さ”を相手に植え付けたのは大きかったでしょう。

2007年のクライマックスシリーズ第2ステージ、2位より勝ち上がった中日は、東京ドームで巨人と対戦しました。第1戦の先発は、第1ステージに先発が無かった山井または朝倉という見方が大半であり、同じ読みをした巨人は、谷と二岡以外ずらりと左打者を並べたのでした。しかしスタメンが発表されると、中日の先発は第1ステージから中3日での小笠原(左投手)であり、完全に読みが狂った巨人は第1戦を落とします。結果、ペースをつかんだ中日は、下剋上からの日本一を成し遂げたのでした。

これらはあくまで一例ですが、予告先発制ではないセ・リーグ野球で、落合の見事なまでの先発隠しが的中したわけです。戦前からの予想もまた面白さの一つです。

また、DH制を採らないセ・リーグでは、投手の替え時などもベンチの作戦が大きくモノを言いますし、投手の打順などでも今年の横浜DeNAベイスターズなどで工夫が見られました。こうしたベンチの駆け引きは、パ・リーグ野球には無い面白さでしょう。

 

■ 時事の戯言

本当にセ・リーグにDH制が必要かと言えば、わたしはそうは思いません。セ・リーグの下位球団など、スタメンを埋めるのが難しいほどの人材難であり、あえてDHの枠を設ける必要性を感じません。

投手も、今年の巨人の菅野投手がそうであるように、完投完封できる投手であれば、そもそも替え時など気にする必要は無く、そのまま打席に入れば良いのです。

もし育成結果もポテンシャルも同じになったとして、大谷投手(日ハム)がセ・リーグ球団にいたら、「4番 投手 大谷」という漫画のような世界を週に1度楽しめたかもしれない、と想像さえするのです。

話が少し逸れました。セ・リーグパ・リーグに敗れる度、そして人気選手がパ・リーグに誕生する度、セ・リーグは嫉妬心を持って焦るわけです。その原因は、クライマックスシリーズという”制度”、予告先発という”制度”、さらにDHという”制度”があるからだ、と”制度”の違いにあると結論付けてしまっています。

しかし、わたしは違うと思います。広島東洋カープや横浜DeNAベイスターズは、うまくファンを取り込んで興行成績を伸ばしています(「広島」「横浜」と地名を入れてる点はパ・リーグオリックス以外の球団と共通。ここに何か要素アリか?)から、セ・リーグも人気を高められることは実証されています。むしろ、”人気あって当然”と胡坐をかいていた巨人や中日などが単に失敗しただけです。

また、直接対決で敗れるのは実力がない、もっと言えば育成が下手だからです。セ・リーグでも広島や横浜はドラフト戦略から将来を見据え、生え抜きをきちんと育てて強くなっています。今年の日本シリーズ、3位からの下剋上だった横浜が、パ・リーグを圧勝で制したソフトバンクに善戦したのは記憶に新しいところです。名のある選手をカネで獲ってきて若手の育成を疎かにした球団が、実力・人気面で下がっているだけの話で、そうした”自己批判”を避けるべく”制度”のせいにするのは良くないと思うのですが。

以上、「爺の戯言」ですので、お聞き流しを・・・。