MASA日記

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【特集】時事ニュースに想う①

10月30日 月曜日 【特集】

 

こんばんは。

先週に続く【特集】、今回は「時事ニュース」をテーマに書いていきます。

 

第1回目の今夜は、鉄道事故における損害賠償を考えます。

 

■ 10月25日の出来事

この日の夜、わたしは仕事で、都心から有楽町線を経由して東武東上線のとある駅に向かう予定でした。しかし、17時20分頃、東武東上線和光市-成増間の踏切において、小川町発池袋行の快速列車と乗用車が衝突する事故が発生しました。

乗用車の運転手は逃げており無事でしたが、乗用車は大破し、同線が完全復旧したのは22時頃と、実に4時間半以上にわたり一部区間運転見合わせが発生、同時に相互直通運転を行うメトロ有楽町線副都心線にも大きな影響が出ました。

メトロ有楽町線の一利用者として乗車していたわたしが経験したのは

・メトロ終着点の和光市駅に人が溢れ、到着した電車から人が降りられない

・そのため電車が車庫に向けて移動できない

和光市駅に電車がいる以上、後続列車も進むことができない

・結果として、一駅進んでは10分程度止まるの繰返し

・さらにわたしが乗った電車含め、一部電車は地下鉄成増等の途中駅折り返しとなった

こうした苦労を重ね、ようやく辿り着いた和光市駅は、まさにカオス状態で、中央階段も閉鎖され、足の踏み場もないとはこのことでした。

構内アナウンスでは、「お疲れのところ、また寒い中、大変ご迷惑をお掛けして申し訳ありません」と繰り返すばかりで、東武東上線内に入る電車はなかなか来ない始末、体調不良になる人もおり、帰宅ラッシュの通勤通学客の足に大きな影響を与えました。

 

■ 事故の原因

事故現場を撮影した写真が、twitterによってすぐさま拡散されていましたが、衝突現場から引きずられたトヨタプリウスと思しき自動車が無残な形になっていました。

乗用車を運転していた60代男性は衝突前に逃げて無事でしたが、「踏切を渡っていたら前の車がつまってしまい、踏切内に取り残された」と話しています。

道路交通法第33条 3 車両等の運転者は、故障その他の理由により踏切において当該車両等を運転することができなくなつたときは、直ちに非常信号を行なう等踏切に故障その他の理由により停止している車両等があることを鉄道若しくは軌道の係員又は警察官に知らせるための措置を講ずるとともに、当該車両等を踏切以外の場所に移動するため必要な措置を講じなければならない。

そもそも前が詰まっているときに踏切に進入してはいけませんし、仮に侵入してしまった場合は、直ちに非常ボタンを押して列車に異常を知らせなければいけません。今回はそれを怠っていますし、目撃者の「7割方閉まりかけた踏切に進入した」という話もあるため、運転者として非常に大きな落ち度があると思います。

 

■ 鉄道事故の損害賠償の実態

今回の事故では、実に7万人ほどの利用客に影響を与えました。損害という点で見れば、それだけの利用客から得られるであろう営業利益(定期利用者も多いでしょうから実際は全員分にならないはずですが)、振替輸送にかかる費用、乗用車の撤去費用や電車の修理費用など、金額にすれば相当な額に上ると思われます。

では、事故が発生した場合、鉄道会社は相手に対して損害賠償請求するのでしょうか。

J-CASTニュースが過去に幾度か取材した結果を記事に纏めてくれています。

たとえばJR東日本は「ケース・バイ・ケースです」と回答しています(2013年10月6日記事)。(人身事故による死亡の場合)遺族感情にも配慮し、対応について外部公表しないとしながらも、1992年9月14日、千葉県のJR成田線大菅踏切で発生したダンプカーとの衝突事故では、JR東日本が起こした民事訴訟において、運転手や山砂の運搬を依頼した荷主、山砂を積み込んだ砕石会社などに損害賠償金1億1347万6892円の支払いが命じられています。つまり、本当に「ケース・バイ・ケース」なのでしょう。

また、2007年12月7日に発生した「要介護4」認定の男性(91歳)が電車にはねられて死亡した人身事故では、JR東海が遺族に対し720万円の賠償請求を起こしました。この件は最高裁まで争われ、2016年3月1日に原告JR東海の請求が棄却されています。

しかし、やはり鉄道会社には大きな損失です。

但し、仮に損害賠償請求を起こしても、その莫大な損害額を回収することは困難でしょうから、鉄道事業者向けに保険金額最大10億円でオーダーメイドできる「鉄道施設災害費用保険」も発売されています(2016年9月 東京海上日動火災保険)。

 

■ それでも賠償請求すべき

たしかに、人身事故ではご遺族の悲しみに畳みかけるように賠償請求をすることは、社会的に大きい鉄道会社の振舞いとして如何かという意見は、一理あると思います。

また、鉄道事業者側の保険により損失を回収できるならば、あえて相手方に対して賠償請求しなくても良いのではないか、という声もあると思います。まだこの保険が普及していないことや、訴訟に至ったケースが少ないため分かりませんが、裁判所も”お金があるところで賄いなさい”と流れやすくなると思います。

しかし、今回は交通ルールを守らず事故を発生させ、鉄道会社に加え7万人近い利用客に迷惑を掛けておきながら、お咎めなしというのは甘すぎると個人的には思います。

少なくとも、”痛み”を伴う何かを処す必要があるのではないでしょうか。

 

今後の東武鉄道の対応に関心を持っています。