MASA日記

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乗り物 第33回~LRTの魅力~

8月8日 火曜日 乗り物第33回

 

こんばんは。

今夜の「乗り物」、テーマはLRTについてです。

 

LRTって何?

この言葉、まだ聞き慣れないという方も多いかもしれません。LRTLight Rail Transitの頭文字を取ったもので、次世代型の路面電車と考えてください。

このLRTは1972年頃に北米で生まれた概念であり、簡易な設備により低コストで設置できる公共交通機関であり、高架鉄道や地下鉄に比べ一回り小さく、バスより一回り大きい輸送力を持つもの、といった良いとこ取りの交通機関を想定しています。

 

LRT路面電車

先程、LRTを次世代の路面電車、と書きました。でも路面電車と言えば、日本では明治28年に京都で導入されており、1972年よりはるか昔からある乗り物です。現在でも、北は札幌市から南は鹿児島市まで、全国におよそ20の路面電車が走っています。

LRTはそれより遅れて登場した概念であり、路面電車との違いが気になります。

国土交通省のHPによると、「低床式車両(LRV)の活用や軌道・電停の改良による乗降の容易性、定時性、速達性、快適性などの面で優れた特徴を有する次世代の軌道系交通システム」と定義しており、これだけだと従前の路面電車と大差ないように思えます。

しかし、大切なのは「まちづくり・都市計画」とセットで整備され、その一つの重要なパーツとして機能する乗り物であることだと思います。LRTのイメージは路面を走る低床式車両ですが、海外では地下や高架を走るものもあり、必ずしも低床式車両でないものもあるため、LRT路面電車ではないのです。

 

◆日本におけるLRTの現状

先程、日本の路面電車は、全国におよそ20あると書きましたが、LRTという概念で初めて導入されたのは、富山ライトレール(平成18年4月28日)だとされています。

また、北関東有数の都市である栃木県宇都宮市でも、宇都宮駅を挟んだ東西15kmほどのLRT新設が推進されていると報じられています。宇都宮市では、駅西側の路線バスによる渋滞緩和と、駅東側の交通の便の悪さが長年の問題となっており、その解消手段として着目されているわけです。仮に実現すれば、全線新設のLRTとしては国内初となります(富山市は、JRの廃線跡を活用した区間が多かったため)。

さらに、東京の一大ターミナルである池袋にも、LRT構想が持ち上がっているなど、各地でLRTの導入が検討され始めています。

また路面電車という意味では、北海道札幌市電の大通-すすきの間の路面電車が、環状に整備されたことも着目されています。

 

◆なぜ着目されるのか?

これは時代背景と密接な関係があると思います。

かつて昭和40年代に自家用車が大きく普及した中で、路面電車は道路を遮るように走るわけですから、邪魔者のような存在になっていきました。

また、大量輸送が必要であることから、高架や地下を使った鉄道が求められました。こうして限られた地上空間にとって邪魔者扱いされた路面電車のニーズは減りました。

しかし、高齢化が進み、若年層や都心部を中心としたクルマ離れが進み、公共交通機関の必要性が叫ばれる中で、路線バス事業の拡大は人員確保や交通渋滞の観点で現実的であるとは言えません。また、各自治体等の財政状況に鑑みれば、新規に鉄道を敷設したり、地下路線を整備するだけの余力は無く、将来的な人口減少も見据えれば採算性の点でも得策とは言えません。

そうした中で、公共交通機関と徒歩で移動できるコンパクトシティを目指し、都市整備を行おうとする動きが各地で起き始めたわけです。なるべく都市を地理的に集約し、そこに様々な機能を集中させることができれば、過疎地の問題や、高齢者の移動手段の問題、災害発生時の対応などでメリットが大きいですよね。

先にも書きましたが、LRTはまちづくり・都市計画と一体となった基幹交通手段であり、まちを作り直す上で、コストや作業面で優れているからこそ着目されるのでしょう。無闇にまちを広げず、中心部に回帰させる中で、様々なニーズとマッチし、一番導入しやすい交通機関としてLRTが着目された、ということだと思います。

富山市の導入事例は、その成功例として大きく取り上げられています。

 

◆その他

わたしは全くこの分野の専門ではありませんが、都市の再開発には関心があります。

大都市部は交通網が発達しており、喫緊の課題ではないかもしれませんが、田舎に行くと高齢者の移動手段の問題や、公共交通機関の存続の問題は喫緊の課題です。

今まで路面電車LRTを導入していない地方都市においても、今後は一つの選択肢として検討に値するのではないか、と思っています。

こうした整備計画が持ち上がれば、自ずとその周辺に人は移住するでしょうし、まちづくりを根本から見直す良いきっかけになるはずです。

但し、路線距離を伸ばし過ぎることは本末転倒ですから、人口の集中が見込め、各都市の規模と財源に照らして維持可能な範囲で開発することが大切でしょう。

超長距離移動は航空機・リニア・新幹線、長距離移動は電車、近隣都市間移動は高速バスや自家用車、市街地移動はLRT+徒歩・自転車、そんな時代が来るかもしれません。

LRTを中心とするまちづくり、考えるとワクワクします。