MASA日記

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マニアな小ネタの世界 第17回~後藤田正晴氏の世界~

7月7日 金曜日 マニアな小ネタの世界

 

こんばんは。

先週の今頃は、差し迫った東京都議会議員選挙の話題で持ち切りでしたが、その折に触れて流れる政治ネタを見て思うことがあります。わたしが尊敬する政治家の一人、後藤田正晴氏(故人、以下「後藤田氏」)が生きていれば、今の情勢をどう見るのか、と。

 

後藤田氏は、わたしが物心ついた時の総理、中曽根康弘内閣における官房長官でした。鼈甲のめがねを掛けたお爺さんという印象ですが、後に氏の発言を見聞するにつけ、その頭脳明晰さと、昔気質な頑固さと、その裏にある人間味に関心を持ちました。

 

官房長官という職は、内閣官房の事務を統括し、スポークスマンとして話し、一般的には首相に近い立場の人が就任することが多いです。しかし、後藤田氏は少し違います。実務能力の高さや、その頭脳明晰さは、接した多くの方が異口同音に述べられているとおりなのでしょうが、首相である中曽根康弘氏(以下、「中曽根氏」)とは近い存在と言えません。内務省の入省において先輩であった後藤田氏は、中曽根氏の下で官房長官を務めることに難色を示したそうですし、出身派閥も異なります。

その一例として語られるのが、イラン・イラク戦争時の自衛隊派遣が問題となった際、派遣しようとした中曽根氏に対し、蟻の一穴を認めれば無限の自衛隊派遣に繋がるとして、閣議に掛けるならば「私は閣議でサインしない」と迫り、自身を切るか派遣を断念するかを迫り、最終的には中曽根氏が派遣を断念したと言われる話です。

あくまで第三者的な視点で物事の全体像を見る能力に長け、時の総理に対しても真っ向から意見具申する姿勢は、どこか内閣官房長官という職に抱くイメージとは違います。

 

こうした後藤田氏の信条はどこからくるものなのか。「後藤田五訓」と言われるものがあるそうなので、ご紹介します。

一 出身がどの省庁であれ、省益を忘れ、国益を想え
一 悪い、本当の事実を報告せよ
一 勇気を以って意見具申せよ
一 自分の仕事でないと言うなかれ
一 決定が下ったら従い、命令は実行せよ
 
いかがでしょう。これは政治の世界であれ、一般企業であれ同じだと思います。
後藤田氏は、常にこの五訓を説いていたそうで、他人に厳しく、公平さを求める上で、自身にもさらに厳しく、常に公平であらんとする姿勢も持ち合わせていたそうです。
享年91歳で、総理の座には就かないままこの世を去った後藤田氏。もし彼が今の世の中で起きている出来事を見たとき、世相をどう斬ったか、と思うのです。
後藤田氏は自衛隊派遣に際して”左寄り”と揶揄されたことに対し、”右に寄り過ぎた世の中だから僕が左と言われるが、中道だ”という趣旨の発言をしたそうです。
こうした気骨のある政治家が、なんだか少なくなった気がします。
 
今年は後藤田氏がこの世を去って干支が一回りしました。都議選の喧騒が去った中で政治ニュースを見るにつけ、後藤田氏という政治家が見る現代を聞いてみたいと思うのです。普段は政治ネタ書きませんが、都議選後のため、たまには。