MASA日記

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歌謡曲 第28回~初恋~

6月19日 月曜日 歌謡曲第28回

 

こんばんは。

今夜お届けする歌謡曲は、

「初恋」(1983年2月25日発売 作詞・作曲・歌/村下孝蔵

です。村下孝蔵氏自体は知らない、という方も少なくないかもしれません。この作品がヒットした当時、健康状態が悪くテレビ出演も多くありませんでしたし、実は既に他界されているからです。しかし、曲を聞けば、知っているという方もいるはずです。

 

多くの歌手や有名人に、幾度となくカバーされたこの曲は、村下孝蔵という歌手の紡ぎあげた曲の世界が、いかに多くの人に響くものであったかを物語っていると思います。

桂歌丸師匠が、日本語の持つ力や魅力を説かれているのを芸能ニュースで見たことがあります。それと同じように、この曲は日本語が持つ繊細さで成り立っています。

初恋は誰にでもあり、好き、でも告白できない・・・そうした揺れ動く切なさと、みずみずしさを味わいながら成長していくわけですが、おそらく多くの曲では「好き」「愛」「恋」「Love」などという単語で表現して終わりになりがちです。

しかし、この「初恋」という曲は、曲全体を通じてそれを表現している気がします。

 

五月雨は 緑色 悲しくさせたよ 一人の午後は(1番)

夕映えは あんず色 帰り道一人 口笛吹いて(2番)

 

こうした情景描写から始まるあたり、どういう場面を描きたいかはっきりわかります。

 

放課後の校庭を走る君がいた 遠くで僕は いつでも 君を探してた(1番)

 

サビでも、きっと誰にも思い当たるフシのある場面がきます。

 

風に舞った花びらが水面乱すように 愛という字書いてみては震えてたあの頃(2番)

 

2番のサビは、少し触れれば壊れてしまうほど繊細な、初恋の心を、比喩を使いながら豊かな日本語の世界で表現しています。

 

こうした日本語の表現者村下孝蔵という歌手は、日本語を駆使した作詞力と、ギターやピアノの演奏力、そして澄んだ高音の歌唱力というバランスの取れた類稀なる才能を持ちながら、1999年6月24日、享年46歳の若さで他界しました。

しかし、彼の曲を愛するファンにより、6月24日は「五月雨忌」として、今も故人を偲ぶ日が続いています。その6月24日が、今年ももうすぐやってきます。