MASA日記

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気になるニュース 法科大学院の今後

6月10日 土曜日 気になるニュース

 

おはようございます。

本来、先週取り上げたかったのですが、先週は生きものニュースが連発だったために今週にずれ込みました。法科大学院(ロースクール)のニュースです。

 

法科大学院とは何か

法曹の世界に要求される高度な学識や能力を養うことを目的とする専門職大学院のことを法科大学院といいます。米国のロー・スクールをモデルにしているため、ロー・スクールとも呼ばれ、修了により法務博士の学位と司法試験の受験資格が付与されます。

 

法科大学院制度導入の経緯

かつては司法試験合格のために、司法試験予備校に通うことが一般的でしたが、受験対策に特化することにより、合格者の質の低下が懸念されていました。また、裁判その他における法曹人口の需要が拡大すると見込まれていたため、その質を維持しながら、法曹人口を拡大させるという目的で、専門職大学院が設けられました。

 

◆法曹を目指す学生の実態

医師もそうですが、法曹も難易度の高い専門試験に合格する必要があります。その狭き門に合格するための前段階として、法科大学院に通わなければなりません。つまり、合格のために要する時間と費用が、通常の学生に比べて大きくなるわけです。

それでも以前は、司法修習期間中は、月額20万円の給費制が採られていましたが、国の財政負担軽減を理由に廃止となり、かわって無利息で月額18~28万円を貸与する制度が採られました。貸与ですから、修習修了5年後からの10年間で返済義務があります。

つまり、合格前にも相当な経済的負担を要する上、修習期間中も借り入れを受けるため、いざ法曹の世界で働き出す段階で何百万という借金を負っていることも少なくなかったようです。少しでも負担を軽減しようと、アルバイトに励む学生もいると、法曹の専門家から聞いたこともあります。

 

◆弁護士の収入

そこまで苦労し、そこまで経済的負担を負って始める法曹の仕事ですが、弁護士になるという道がポピュラーでしょう。その弁護士も、様々な規制が緩和され、事務所の在り方にもビジネス感覚が必要な時代になってきました。

結果的に、弁護士間の収入格差が著しくなったと聞きます。これも弁護士に聞いたのですが、低収入の弁護士はアルバイトと変わらないくらいの収入しか無いそうです。

当初、国が見込んだほどに法曹への需要は高まらず、法曹人口のみが増加したことにより、ある意味飽和状態が生まれたことも問題の一つでしょう。

 

◆法曹志望者の減少

時間と費用が掛かり、借金を背負うリスクがあり、業務量の確保も見通せない。こうした負のイメージが定着してしまった法曹の世界に対し、志望者数の減少が続いています。法科大学院への志願者数を見ると、制度開始の平成16年度は72,800人だったのに対し、平成29年度では8,159人と、実に11%にまで減ってしまっています。

 

法科大学院の定員割れ

こうなると、法科大学院の経営に影響が生じてきます。70以上あった法科大学院の中でも、合格者数や地域差の影響から志願者が減少する大学も現れ、これまでに半数近い法科大学院が募集停止に追い込まれる事態となっています。

わたしがショッキングと感じたのは、立教大学青山学院大学といった、大学受験の世界では”GMARCH”と呼ばれる有名私立までもが、閉鎖を決めたことです。

 

◆今後の流れ

法曹への需要が大幅に増えるわけではないため、当初の見通しは修正され、司法試験の合格者数も絞られてきています。

また、2016年12月19日に、司法修習生に対し、一律月額13万5000円を給付する制度の新設方針が明かされ、併せてアパート等の賃貸費用も必要に応じて給付されることとなり、ひとまず借金地獄からのスタートという問題は緩和されました。

こうして、結果的には、法科大学院という専門職大学院を経るというプロセスに変化はあったものの、従前に近い形に戻りつつあると言えるのではないでしょうか。

それでも全国にかなりの数の法科大学院があります。無試験で入れるわけではないので、ここまで法科大学院の数は必要ないと思われます。

志願者による自然淘汰が進み、最終的にはさらに閉鎖の学校も増えることでしょう。

 

獣医学部の問題が世間を騒がせていますが、需要と供給のバランスをしっかり見極めておかなければ、本来の趣旨にそぐわない結果を招きかねません。