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MASA日記

働き方、お金のこと、趣味のこと、ニュースなど、徒然なるままに書いています

乗り物 第16回~コーチビルダー~

3月7日火曜日です。今夜は、コーチビルダーを振り返ってみたいと思います。

 

唐突ですが、最近の路線バスに少々つまらなさを感じているんです。という話をしてみると、ごく稀に”変わったことが好きなんですね!”とわたしに対する興味を持ってくださる方がいますが、ほとんどの場合は”バスなんかどれも同じ”と素っ気ない反応です。

 

たしかに、きちんと目的地まで運んでくれればいい、というのは一般的な感覚なのでしょう。それは、路線バスが単なる移動手段に過ぎないから。しかし、日常に埋没した一移動手段の路線バスを、もう少し興味深く見てみると、結構面白いです。

 

路線バスの左前ドア付近には、2つのメーカーの小さなプレート状のものが取り付けられています。一つはシャーシメーカーのもの、もう一つがコーチビルダーのものです。さっきから、言葉の説明もせずにコーチビルダーを何度か出していますが、路線バスの場合は、車台やエンジンを製造するシャーシメーカーがいて、上屋を作るコーチビルダーがいます。つまり、コーチビルダーとは、バスの架装を担当する会社です。

 

まず、シャーシメーカーは、国内では長年4社体制が続いてきました。

いすゞ自動車

日野自動車

三菱ふそうトラック・バス

日産ディーゼル

しかし、日産ディーゼルが2010年に自社生産から撤退し、三菱ふそうからのOEMなどを経て完全撤退しました。また、いすゞ自動車日野自動車は、ジェイ・バスというグループで連合しているため、実質的にはほぼ差はありません。

一方、コーチビルダーはどうか。かつてわたしが路線バスに関心を持ち出した30年ほど前は、6社が存在していました(それ以前はさらに多く存在したそうです)。

・日野車体工業・・・・・・・・・・・日野自動車中心

・川崎車体工業・・・・・・・・・・・いすゞ自動車中心

・呉羽自動車工業・・・・・・・・・三菱ふそう中心

富士重工業・・・・・・・・・・・・・日産ディーゼルいすゞ自動車中心

西日本車体工業・・・・・・・・・全社

北村製作所・・・・・・・・・・・・・いすゞ自動車中心

一部例外はあるものの、6社の取引先は上記のとおりです。こうして、路線バスと一口に言ってみても、様々な組み合わせがあり、バラエティに富んでいたわけです。もっとも、路線バス会社の多くは、1社と取引していることが多いため、どうしても車両に偏りが出てきますが、幸いにも筆者の住んでいた地域を走っていた公営バスは、4社(日野やいすゞが多かったが)から車両を導入し、数台レベルで買い揃えていたので、新旧も併せると相当な種類の路線バスを見て楽しむことができたわけです。

 

その後どうなったか?シャーシメーカーの特定コーチビルダー指定の流れが加速された結果、コーチビルダーは大幅な製造減に直面して事業から撤退する、あるいはシャーシメーカーの完全子会社になるといった運命を辿り、

ジェイ・バス・・・・・・・・・・・いすゞ・日野グループ

三菱ふそうバス製造・・・・・三菱ふそうトラック・バス

のたった2社に集約されてしまいました。シャーシメーカーとコーチビルダーの関係は、相対というより、ほぼ一体化のような関係ですね。

こうなると、かつて見られたバラエティ豊かなバスの顔ぶれは、金太郎飴のような”どれに乗っても一緒”になってしまったわけです。

 

比較的最近まで単独で生き残っていた西日本車体のバスは、今でもちょくちょく走っていますが、それ以外は特徴があまり見られないですね。

 

路線バス自体の受注減の中で、もはや単体で生き残ることは困難な状況でしょうが、日常に埋没することなく、小さな楽しみを与えてくれていただけに、コーチビルダーの減少は個人的に寂しい限りなのです。