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MASA日記

働き方、お金のこと、趣味のこと、ニュースなど、徒然なるままに書いています

忘れない3・11 ~新成人は何を想う~

1月11日水曜日を迎えました。通常、水曜日はスポーツをテーマに書いていますが、11日特別テーマ「忘れない3・11」を取り上げます。

 

この3連休、東北地方の太平洋側沿岸部の各地でも、成人式が行われました。津波により命を落とした部員の遺影とともに成人式を迎えた新成人、津波で亡くなった子が20歳になった姿を似顔絵に描いて参加した遺族。震災からもうすぐ6年を迎える中、ある町で行われた成人式に関する記事に目が留まりました。

 

舞台は、宮城県南三陸町。南三陸と言えば、本来はリアス式海岸が続く風光明媚な場所で、海は町の観光資源であるとともに、人々の暮らしに欠かせないものでした。しかし、東日本大震災による大津波は、その町を壊滅させ、人々を飲み込みました。海抜15mほどにあった特別養護老人ホームさえ1階が水没するほどの津波により、実に832人という死者・行方不明者が出たのです。

 

当時中学2年生だった子どもたち184人が、1月8日、この町で行われた成人式に参加し、晴れて大人の仲間入りを果たしたそうです。町職員の浅野祐介さんは、新成人を代表して誓いの言葉を述べました。詳細は、「全く荒れない成人式」(2017年1月9日付 BuzzFeed Japan )に譲りますが、「私達一人一人の目に映ってきた様々な景色と心に刻まれてきた光景は、これから先も決して色褪せることはない」と言います。仙台市青葉区の中心地で被災したわたしでさえ、あの大きな揺れに恐怖を覚えたわけで、まして中学生だった彼らが沿岸部で見た津波の恐怖は表現の域を超えているはずです。被災者の一人が「視界の下半分を覆うほどの灰色の水の壁が迫ってきた」(名取市閖上の女性証言)と言っていましたが、それは南三陸町でも同様だったはずです。

あと2か月であれから6年になります。既に南三陸町から離れた人、今なお故郷に住み続けている人、そして不幸にも犠牲になった人・・・。人それぞれ置かれた状況は違うでしょう。それでも「苦しかった時を一緒に過ごした友達と一緒に成人式を迎えたい」と遠方から参加した新成人もいたそうです。わたしが過ごした避難所でも、それは人種を超え、老若男女を超え、たとえ赤の他人であっても、人を想い、人を助け、人に優しく、人と共に過ごしていました。きっとどこの避難所でもそうだったでしょう。あの悲惨な状況が、人々の結束を強めたと感じています。

 

思春期真っ只中だった彼らは、”なぜ人が死に、なぜ自分が生かされているのか”という究極に難しい問題に自問自答したことでしょう。

「多くの壁を共に乗り越えたかけがえのない仲間と、今こうして南三陸町に再び集い、新成人を迎えることができたこと、私達を大きく成長させてくれた南三陸町に感謝申し上げます。そして何よりも、これまで私達を支え、南三陸町を創り上げてきたすべての方々に深く感謝申し上げます。

今、社会の中で、多くの人々や町が、様々な状況に置かれ、困難な状況に立ち向かっています。これまで支えられ、助けられることが多かった私達はこれから、この町で得た経験と、これから互いがそれぞれの道で重ねる経験を最大限に活かし、社会を支え、大きく貢献して参りますことをここに決意し、誓いの言葉と致します。」

この結びの2段落が一つの答えだと思います。成人として、社会の一員として生き、そして生かされることの意味を知る。これが本来、あるべき成人式という節目ではないでしょうか。今まで長く苦しい道のりを歩んだ彼らの前途が、強く、逞しく、優しく、明るく、充実したものであらんことを切に願います。