読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

MASA日記

働き方、お金のこと、趣味のこと、ニュースなど、徒然なるままに書いています

保険 第4回~地震保険~

10月24日月曜日の夜になりました。被災地の皆さん、寒い夜を迎えていると思いますが、体調はいかがでしょうか。重ね着するなどして、体調を崩されないようにしてください。

 

鳥取地震が起きた以上、地震保険について触れざるを得ません。月曜日のテーマ「保険」ですが、今まで述べてきたことも含めて、地震保険についてお話します。

 

1 地震保険の仕組

まず、地震保険は、政府が中心となり、その販売窓口を損保各社が担うという特徴があります。どの損保で加入しても差が無い保険なのです。但し、地震保険単独で加入することはできませんから、その主契約となる火災保険に加入している損保を窓口として、地震保険に加入することとなります。

このシステム上、保険加入時と保険金支払時に、地震保険特有の状況が生まれます。

保険加入時に支払う保険料は、通常の保険では、各社に差が生じますから、加入する側で比較することになりますが、地震保険についてはエリアや建物構造によって保険料が決められるため、そこに差は生じません。

保険金支払時の特徴としましては、共同調査が行われる、つまり、自分が加入した覚えがない保険会社の担当が調査に来る可能性がある、ということです。大規模災害では、迅速かつ画一的な調査が必要になります。地震保険は、保険料も商品も横並びなら、調査方法も同じですから、加入した会社による差が生じません。むしろ、交通網や交通手段が途絶えている状況下で調査に時間を要する方が問題であり、損保協会主導の下で、このエリアはA社、このエリアはB社・・・という風に、区割りして調査します。こう書くと、調査担当の会社によって、調査結果に差が出るのでは?と思われるかもしれませんが、損保としても下手な調査はできません。保険金支払後に再保険で回収を図りますが、その調査報告書がいい加減ですと、払った保険金が回収できない事態が生じます。つまり、その損保の自己負担となってしまいますので、所定の調査が担保されます。

 

2 地震保険の認定

調査員が行う”簡易調査”により導かれた結果は、無責か有責かが決まります。
・無責:保険金は支払われません
・有責:保険金が支払われます

有責と判断された場合は、その中で3段階のランク分けが行われます。
・全損:地震保険金額×100%
・半損:地震保険金額×50%
・一部損:地震保険金額×5%

但し、全損半損、半損と一部損で認定される割合が大きく異なることから、認定で不満が生じることが多くありました。そこで、来年あたりから半損を2分類し、その差が縮まる見込です。(個人的には、どこまで分類しても差が生じるので、不満は解消せず、むしろ地震保険に求められる迅速性が失われないか心配ですが)。
ちなみに、全損と半損の境目、半損と一部損の境目等、微妙な場合は二次査定という調査があり、より詳細なチェックが定められています。境目に該当した場合は調査員に二次査定結果を確認してください。
なお、同じ建物の損害判定でも、行政では”大規模半壊”、地震保険では”一部損”という結果になった例が多々あります。当然、表現から受ける違いから、地震保険の判定に不満が出ることがありますが、確認する箇所も、判定基準も異なるので、行政判定と地震保険の結論は異なるということを知ってください。

 

3 地震発生後の対応

まずは身の安全、そして最低限の生活の確保が最優先事項です。

これが一定の落ち着きを見せたら、加入した代理店さんを通じて、保険会社に事故の報告を行ってください。あるいは保険会社のコールセンターに直接報告することも可能です。その際、証券が手元にあればベストですが、そのような状況ではないケースも多いと思うので、契約者の名前・住所・生年月日等を伝えてください。

そして、保険会社の事故調査担当者が来るのを待つのですが、広範囲に損害が生じ、すぐに行ける場所かどうかという問題も絡みますので、調査が大幅に遅れることもあります。一方で、早く片づけたい、ブルーシートを被せたい等の被災者の要望もあります。もし片付けに着手する場合は、可能な限り以下の対応を取ると良いでしょう。

建物(在来軸組工法の場合・・・2×4工法ではない場合と考えてください)

木造家屋であれば、まずは表札、建物の全景を撮ります。

そして屋根、柱、梁、基礎に生じた亀裂や損害を撮影します。たとえば基礎部分の亀裂が複数ある場合、その面の基礎全体を撮った上で、個別の亀裂も撮影すると良いです。

家財

片付け前に、まず破損した家財の全体を撮影します。地震前にこれだけ家財がありました、というイメージを保険会社に伝えるためです。テレビ、家具、本、グラスや食器等、代表的なものの破損や転倒落下の写真も収めておくと、より良いです。

そして、破損した品目を忘れずメモしておいてください。地震保険の家財の調査では、数が問題ではなく、品目数が問題になります。グラスが100個割れるより、食器棚が倒れてテレビを破損し、食器棚から落ちたグラスが割れ・・・という方が認定されます。

 

4 その他

東日本大震災ではあまりに被害件数が多すぎたこと、交通網が寸断されたり避難が長引いて調査できないといった理由で、契約者自身による申告での請求が認められました。
そして熊本地震でも自己申告での請求が可能になりました(2016年4月22日以降)。
但し、「木造家屋」「全損ではない」「写真がある」など条件が決められています。各損保会社のHPに請求方法ならびに問い合わせ先が掲載されているようですので、そちらを見て正しく請求してください。

 

まずは安全第一、そして早期の復旧が第二です。心からお見舞い申し上げるとともに、被災された方々の生活の安寧を願ってやみません。