MASA日記

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日ハム球団賠償事案

5月22日日曜日の朝ですね。

 

関東では爽やかな朝が続いていますが、北海道の北見市では昨日32.9度を観測したそうで、もはや真夏並みです。朝晩でも気温が違ったり、電車でも冷房が効き過ぎていたりと体調を崩しやすいので、気を付けたいものですね。

 

さて、そんな北海道の中心と言えば札幌市。その札幌をフランチャイズとする球団が「北海道日本ハムファイターズ」(以下「日ハム」)ですね。2003年までは東京ドームを本拠地としていましたが、パ・リーグ各球団が地元密着型に移行し拠点を移す中、同球団は札幌ドームに本拠地を移しました。

現在大リーグに移籍した”ダルビッシュ有”投手や、甲子園で注目を浴びた”斎藤佑樹”投手、二刀流で活躍中の”大谷翔平”投手、球界を代表するスラッガー中田翔内野手など、人気選手も多く抱え、かつ若手の育成にも定評ある人気球団となりました。

 

その日ハムが被告として訴えられた民事訴訟の第二審判決が20日、札幌高裁でありました。判決は、球団に約3,350万円の支払を命じました(原告の請求額は約4,650万円。第一審では日ハム・札幌市・札幌ドームに対し約4,200万円の支払を命じており、これを不服として被告側が控訴したもの。結果的には第一審より減額されたことになる)。

 

これほどの額を日ハムが請求されたこの事案。何が起きたかと言うと、野球観戦中のファールボールが被害者女性の顔面を直撃し、右目を失明してしまったというものです。被害女性に起きた結果が気の毒なのは言うまでも無いのですが、本当に賠償義務があるのか?という疑問もあります。

 

まず、高さ約2.9mあるフェンス上の防球ネットが無いためにファウルボールが観客席に飛び込んだ点について、「球場が通常有すべき安全性」を、第一審は「欠いている」、第二審は「欠いていたとは言えない」と異なる判断をしています。球場は後方席からも観戦しやすいように、後方に行くほどせり上がっており、たとえフェンスが約2.9mあったとしても、後方席から見れば無防備に映るかもしれません。しかし、少なくともこの「通常有すべき安全性」に関する判断が第二審で覆ったことにより、共同被告であった札幌市(球場所有者)と札幌ドーム(球場管理者)は賠償義務を免れました。

 

それでもなお日ハムには約3,350万円の賠償義務が残ったわけですが、これは打球の危険性の告知が十分になされていたとは言えない点が最大の理由だと思います。

わたしは年に数回は球場に足を運び某球団を応援しています。球場では「ファウルボールには十分ご注意ください」といったアナウンスや、大型ビジョンにも「ファウルボールに注意」など、”形式的な”注意喚起はされていますし、野球好きであればファウルボールが危険だ、という程度の認識はしています。

また、スポーツ中の競技当事者の事故については、たとえば野球であれば、デッドボールが当たる、衝突でケガをするなど、競技の範囲内で想定し得る危険は承知の上でスポーツしてますよね!という理屈で、そもそもの賠償義務さえ無いという考え方があります。

 

今回の事故の場合、被害者は観客ですので、危険を受忍しているとまでは言えないです。それでも球場では再三アナウンスがあったはずで、少なくとも危険を予測できたのではないか?と思いますが、特殊な事情があるようです。保護者同伴を要する小学生を球団が招待した日ハムのイベントで、小学生のお子さんに同伴して観戦に来ただけであり、野球にそれほど精通していた様子では無く、その危険の予測が一般の観客よりも困難であったというのです。したがって、その趣旨に鑑みれば、日ハムの危険告知が十分だったとは言えず、賠償義務を免れることは無いという結論ですね。

 

最近ではグラウンドと同レベルの席があったり、テラス風の席があったりと、球場も変わってきています。臨場感と安全性の両立は困難な点も多いと思いますが、今後、双方当事者が納得して判決に従うのか、不服として上告するのか分かりませんが、少し気になる裁判です。